はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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いつも寿司屋で、気になる木

夫と、麹町の寿司屋『てる也』に行った。
「今の季節が、一番いいネタを仕入れられるんです」
親方が自信を持って言うだけのことはあり「美味い」の一言で完結してしまう贅沢な時間を過ごした。

魚も大好きだが、夫婦で寿司屋に行くと必ず話題になるのは、木である。
(このカウンター、何の木だろう?)
白くすべすべの綺麗な木肌を矯めつ眇めつしていると、案の定、最初の生ビールを飲んでいた夫が口を開いた。
「このカウンター、綺麗ですね。何の木ですか?」
「ヒノキです。30年は経ってます」
店舗をそこに決める際、20年以上使われていたカウンターはそのまま使おうと、磨き直してもらったという。惚れ惚れするほど綺麗なのは、毎日の手入れが行き届いているからだろう。

そういう話題になるのも、赤松の林を開き、切った赤松を使って建てた木の家に住んでいるからだ。大黒柱や梁、二階の床は一階の天井でもあり、それらが赤松。床はヒノキ。中も外も壁は杉。カウンターと玄関の柱は栗。テーブルは米松。薪ストーブで燃やす際にも、桜、梅、林檎、クヌギ、楢と様々な木に触れる。歌にもあるが「この木、何の木?」といちいち気になってしまうのだ。
「木は動くから、カウンター選びには気を使うものなんですよ」と、親方。
「家を建てて5年ほどは、パキーンと割れる音がよく聞こえましたね」と夫。
そう、木は動くのだ。柱になってからも赤松は悲鳴を上げ、ねじれ、亀裂が入り、松やにを流した。他の木達も雨が降れば膨らみ、乾燥が続けば縮む。それが住んでいくうえでややこしい時もあり、また面白くもある。

美味い寿司を出す店は、カウンターの木が美しい。美しく保つための手入れにもこだわりがあるのだろう。そんな一つ一つにこだわりがあればこそ、その日にしか食べられない素材にこだわった料理を出せるのだと、ヒノキの木肌を楽しみつつ、ゆったりペースで出される新鮮な魚に舌鼓を打った。

コハダの稚魚、新子(しんこ)初めて食べました。

北海道のばふんうに。薄味の出汁で。

鰹には、茗荷、葱、浅葱、生姜、大葉を刻んだ薬味がたっぷり。
重たい鈴のぐい飲みで、日本酒を何種類か飲みました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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