はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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一歩近づいて、人の温かさを知る

人との距離の取り方は難しい。
『パーソナルスペース』という言葉は、実際の距離を表しつつ、人と人との心の距離感をも指摘している。

文化人類学者エドワード・ホールはその距離感を4つに分類した。
○ごく親しい人に許されるのは、0㎝~45㎝。
○手を伸ばせば指先が触れ合うことができる45㎝~120㎝。
○手は届かなくとも容易に会話ができる1.2m~3.5m。
○複数の相手が見渡せる3.5m以上。

この分類がどうのという訳ではないが、人ごみに出ると実感する。自分は普通の人よりも『パーソナルスペース』が広いのだと。
電車に乗る際並んでいると、気づかぬうちにわたしの前に見えない道が出来ている。みながわたしの前を横切るのだ。気づいて後ろの人に迷惑かと前に詰めようかとも思うが、獣道のように出来てしまった道を無きものとするのは容易ではなく、人の波は絶えずわたしの前を横切って行くのだ。
人ごみを歩いていても同じことを感じる。自分では判らないほどの微妙な距離だが他の人より広く空いているのだろう。前を歩く人との間に入る人がいる。またその人とも距離を空けるので、そこにもまた誰かが入る。そうしてついさっき前を歩いていたはずの人は遥か彼方手の届かない場所に行っているのだ。
歩くのは速い方だ。それなのに起こる不可思議な現象。これは個性で片づけていいものなのかと、ふいに不安になる。

そして考えは及ぶ。同じく『パーソナルスペース』という言葉に含まれるもので、実際に一番難しいのは、人と関わる時の距離の取り方である。
家族や友人に対してもまた、自分は距離を取りすぎているのではないか。そんな不安を、いつも胸の奥に抱えてはいる。

夫の実家、神戸に帰省する際、迷いに迷って京都在住の尊敬する年上の友人にメールした。
「ランチしませんか? 京都まで行きますよ」
わたし的には『パーソナルスペース』を一歩踏み込んでみる挑戦だったのだが、友人は、そんなわたしの不安を笑い飛ばすかのように笑顔で迎えてくれたばかりか、心を尽くして京都を案内してくれた。短い時間だったが様々な意味でファイトをもらうことができた。一歩、踏み込んでみて感じたのは、人の温かさ。酔っ払ってハグした時とはまた違う、縮まる距離感が嬉しかった。

予約してくれていた京懐石『一の傳』の前菜。
大文字焼を描いた薩摩芋を見ても一つ一つ丁寧に作っているのがわかります。
細長い皿は『一の傳』の一の字形だそうで、そんな遊び心も楽しい!

西京漬けのお店だけあって、季節の魚キングサーモンが何とも美味でした。

暑いなか、案内してもらった生け花の池坊、発祥の地『六角堂』
「隣のビルから見ると六角の屋根がよく見えるの」ふたり上から眺めました。

いろいろ歩いてお茶屋さん『一保堂茶舗』へ。
ここでも大文字焼を模した和菓子が。コクのある冷茶を味わいました。

寺町通りや錦通りを歩き、最後はわたしの五十肩を気づかって、
なんと、おススメのマッサージ師さんの予約までして下さいました。
右手くん、だいぶ楽になったと喜んでいます。
神戸からの日帰り京都旅。とびきり素敵な旅になりました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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