はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ほたるぶくろの落し物

庭で、ほたるぶくろが咲いた。
多分、何年か前に、子ども達のうちの誰か判らぬが、道すがら摘んで持ち帰ったものが、種を落としたのだろう。
その淡い紫色の花を見ると、思い出す詩がある。西村佑見子『せいざのなまえ』(JULA出版局)に収められた『ほたるぶくろ』だ。

『ほたるぶくろ』

そのなかから 
どんなに だいじな 
おとしものを したのでしょう

みんなして うつむいて
ただ ためいきばかりが
きこえてきます

庭に、ほたるぶくろが咲くようになる前から、心魅かれていた詩だ。何を落としたのだろうかと、漠然とほたるぶくろを眺めていた。
だが、蕾から咲くまでを観察するようになり、一つの仮説が芽生えた。
大きく膨らみうつむくほたるぶくろも、小さな蕾のうちは、ツンと鼻先を空に向けていることを知ったのだ。その蕾は凛としていて、何一つ憂う様子はない。それを見て、多分、と推測した。花を咲かせたいと願う思いが、いつしか自分でも支えきれないほどに、重く大きく膨らんでいくのだろう、と。
そして咲いた途端、膨らんだ大切な思いを何処かに落とし、ただただ呆然とうつむくことしかできず、深くため息をついているのかも知れない、と。

蛍の季節に咲きます。なかで蛍が光っているのは見たことありません。
  
小さな小さな蕾が、こんなに大きく膨らむ不思議。

姫シャラも咲き始めました。夏椿ともいわれる爽やかな白。

オレガノ・ディングルフェアリーは、幸福のシンボルだとか。

勝手に生えてきた木苺も、真っ赤に熟し始めました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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