はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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カーディガンに、ぽっかり空いた穴

お気に入りのカーディガンに、穴が空いた。
薄くて軽くて、合わせやすい紺色で、上下逆にすれば、ポンチョのような形にもなる夏用の七分袖だ。無印良品で、何年か前に購入したもので、洗濯ネットに入れれば、洗濯機でもガラガラ洗えて、普段使いにも、気合いを入れて出かける女子会にも気軽に羽織れる。冷房対策にはうってつけの強い味方だ。

穴は、肩甲骨の辺りで、縫うと目立つかとも思ったが、ブローチなどをつけられる場所でもないし、まだまだ着たい。お洒落して出かける時には、もう1枚あるベージュのカーディガンを羽織ることにして、普段に着ようと針を刺した。なんとか目立たないように縫いあがり、ホッとする。

これまで、くしゃくしゃにして鞄に突っ込んだり、ソファに置きっぱなしにしたり、車のドアに挟んだりしても、気にも留めなかったが、穴が空いて初めて、どれだけ、このカーディガンに助けられていたかに気づいた。
「あんまりです。ぽっかり、穴が空きました。もっと、大切にしてください」
がさつな持ち主に、そう伝えるために、空いた穴なのかも知れない。

あるいは、と考えを巡らす。
『不思議の国のアリス』は、ウサギ穴に落ち、異世界にワープした。小さな穴だが、この穴は不思議の国への通路を開くために、空いたのだろうか、とじっと見てみる。まあ、もしそうだとしても、白ウサギは此処にはいないし、不思議の国への入口は、ぶじ閉じられた。いや、もしかすると、これは出口だったのか。カーディガンに問うても、濃紺の沈黙が広がってゆくだけだ。
「すぐに穴を閉じちゃって、ちょっと惜しかったかなぁ」
そう思う自分を笑いつつ、カーディガンを丁寧にたたんだ。
  
カーディガンタイプと、ポンチョタイプ。
なかに着ている服によって変えたりして、楽しんでいます。

「不思議の国への案内役は、何も白ウサギだけじゃないよ」と、けろ。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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