はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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めんどうくさきが、人生かな

♪ かえるが なくから かーえろ ♪
わらべ歌にも歌われているが、蛙は夕方から鳴き始める。
田んぼに水が入ると共に、毎晩の大合唱が始まるのだ。それは、歌というよりも、地響きに近い。だが、低音だからだろうか。心地よく響く。
キジが発する高音に起こされる朝が続いていたせいもあり、ホッとする。水がなみなみと田んぼを満たしている風景にもまた、心静かになる。いい季節だ。

山梨も明野、標高600メートルの我が家では、朝夕、まだ「寒い」と表現するにふさわしい日が続いている。日中は、庭に出れば汗ばむほどで、初夏を思わせる。緑濃くなり、陽射しは強く、春と夏の境目に立っていることを、日々いく度も感じいる頃だ。
『蛙』は、俳句の季語で、春。だが『雨蛙』は、夏の季語である。その雨蛙で、好きな句がある。

『雨蛙 めんどうくさき 余生かな』 永田耕衣(ながたこうい)

場所に合わせて色を変える蛙達に、相手に合わせて自分を変えていく人の世のわずらわしさを詠んだと言われている。
生きていれば、確かに面倒なことも多い。だが思う。面倒で、いいじゃないか。面倒なのが、いいんじゃないか、と。そんな心持ちで詠まれた句だろうと勝手に解釈し、蛙の合唱に合わせて、歌う様につぶやいてみる。
「めんどうくさきが、人生かな」と。

竹ぼうきの柄を歩いていた、アマガエルくん。

雪もほとんど解けた、八ヶ岳。田んぼが青々としてくるのも、すぐです。

南アルプスは、鳳凰三山。お田植えが終わった田んぼも、ちらほら。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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