はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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けろじに「似たもの」

久しぶりに雨が降り、ウッドデッキで、けろじと再会した。
嬉しくて、朝からパラつく雨のなか、けろじを観察する。這いつくばって写真を撮ったり「くわっくわっ」などと話しかけたりした。
「何をやってるんだか」ウッドデッキの傷んだ板を交換するため点検していた夫が、呆れて見ているが、気にならない。
けろじは、すっかり色を変え、そして、ずいぶん太っていた。カラカラに乾いたウッドデッキの何処かに、ずっといたのかと思うと、嬉しくも可哀想になるが、元気そうだったので、ホッとした。

その後、買い物や精米などの雑用に出かけたのだが、そこで「似たもの」を見かけてハッとした。丸っこい軽自動車が、狭い道路からゆっくり頭を出した姿が、けろじが板の下からこちらをうかがう様と重なったのだ。
「あっ、けろじ。あぶない」と言いそうになって、言葉を飲み込んだ。
運転席には、夫がいる。
わたしはただ「しかし、さっきの軽の顔つきと、そろそろと頭を出す仕草は、全くもってけろじに似ていたなぁ」と、ニヤニヤするのみである。

精米所に着き、砂利が敷かれた駐車場で、再び「似たもの」を、見つけた。
今度はじゃが芋である。毎日のようにじゃが芋を料理する日々。砂利の上の大きめの丸い石が、じゃが芋に見えたのだ。
「あ、じゃが芋」今度は口にして、夫の失笑を買う。
日々じっと見ていた映像は、自然と目に頭に焼きつき、全然違うものが「似たもの」に見えてくる。不思議なことだ。

ふと雨空を見上げ、考える。今見えている日本の平和は、本当のものだろうかと。見慣れて頭に焼きついている平和が、もしかしたら平和と「似たもの」に、重なって見えているだけなのではないだろうか、と。

この姿です! 目に焼きついて、車とダブりました。
この場所が以前から好きだった、けろじだと思われます。

アマガエルって、こんな風に色を変えていくんですね。

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水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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