はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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宵待草のやるせなさ

誰かを待たせるのは苦になるが、待つのは苦にならない。
山梨の田舎町、明野に越して来てからは、家族を待つ機会が増えた。夜の無人駅で年頃の娘を待たせる訳にはいかないので、早めに迎えに行く。中央線はよく遅れるので、駅で長い時間、待たされることもしばしば。
そんな時には、車のなかで、のんびり本を読む時間を楽しむ。または、ぼーっとする。考え事などというほどのこともない、考え事をする。
待つのが苦にならないのは、そんな時間が好きだからだ。そして、家族を待つことのいいところは、必ず帰ってくるというところである。
末娘がひとり暮らしを始めた今では、駅で夫を待つ。彼は待つのが苦手だから、早めに行ってわたしが待つのだ。

今、町じゅうに、宵待草が咲いている。
黄色い可憐な、花だ。夕暮れ時にならないと花を咲かせないところから、名づけられたという。月見草も似たような種類だとか。
竹久夢二は、歌っている。

♪ 待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬそうな ♪

「帰って来ない人を待つのは、さすがに嫌だな」
宵待草を見て、思う。いくら待つことが苦にならないわたしでも、帰ってくる人がいるからこそ、待つことができるのだなと。

太陽に向かって、咲かない花もあるんですね。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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