はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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28℃の視線

林を挟んだ向こう側、お隣にお住いのイラストレーター、小林さちこさんの個展を観に、小淵沢のギャラリーを訪ねた。
いただいた葉書きには『小林さちこ天使展 ―天使のメッセージ―』とある。天使が何か、白くふわふわしたものを大事そうに抱え、祈るように目を閉じている絵が、葉書きにはプリントしてあって『想いの力を信じて』というタイトルに目を魅かれた。

絵を観ていると、さちこさんが現れた。廃材や漆喰に出会い、表現方法が広がっていったことなどを興味深く聞いた。そして、
「最近、とても嬉しいことを知ったの」と聞かせてくれた。
「祈る視線って、伏し目がちで下を向いているでしょう?」
さちこさんが描いた天使達も、下を向いている。
「仏様の視線もそうなんだけど、それが28℃の角度なんですって」
「28℃?」数字が出て来たことに驚き、相槌を打つ。
「そう、28℃。それがね、地面にあたって跳ね返ってね、空に向かうと北極星に行きつくんですって。星空に広がると思うと、祈るってことが腑に落ちてね。それが、最近知った嬉しいこと」
さちこさんの笑顔は、少年のようだ。我が家の前をウォーキングしている姿を見ても、遠目では少年にしか見えない。ヨガの先生であり、空手の段を持ち、日々身体を鍛える姿勢からして真似できない先輩なのである。

観せてもらった天使達に、東日本大震災で被害にあった人々を思わずにはいられなかった。『想いの力を信じて』祈ることの方角を見た気がした。

いただいた葉書きを、アップにした写真です。
廃材の木を彫り、漆喰を塗ったり、紙を貼ったりしているそうです。
ペーパークラフトの作家さんですが、変化、進化を感じます。

小淵沢のギャルリーアビアント。1Fには、カフェもあります。

建物は、不思議な曲線。とても静かな場所にあります。

庭は手入れが行き届き、様々なハーブや花達が咲きほころんでいました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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