はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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心配のかたち

南アルプスの彼に子どもができた。と言ってももちろん彼が妊娠したわけもなく、ましてやわたしの子どもではない。
贔屓にしているマッサージ師くんに、初めてのお子さんが生まれるのだ。
予定日は11月末頃で「今週はパパママ学級があるんですよ」とうれしそうに話してくれた。昔は母親学級と言ったものだが、月日は流れ物事の考え方や呼び名も変わっていく。その後には、立ち会い出産の勉強会もあるそうだ。
「立ち会いしてるこっちの方が倒れそうっすよね」と言うので、つい、
「うん。確かに産むより見てる方がつらいかも」と答えてしまったが、そんなわけはない。しかし3人とも安産で出産したわたしには、本当にそう思えてしまった。もし自分の大切な人の出産に立ち会ったら、心配で心配でおろおろしちゃうだろうな、それなら自分が産んだ方がまだましかもと、つい本音で。
 
心配性だと末娘によく言われる。キッチンでじゃがいもの皮をむく娘の横に立っているだけで言われる。
「じゃがいもむくくらいのことで、隣で悲しそうな顔しないでよ。もう、お母さんの心配性!」
どうも手を切りそうに思えてならないのだ。でも、料理だってできた方がいいに決まってるし口は挟まない。しかし、それが顔に出まくっているらしい。
「いいじゃん。いくら心配したって減るわけじゃなし」
わたしは、ぶつぶついいつつ退散するのが常だ。じゃがいもの皮むきでさえ立ち会いできずに逃げ出してしまう始末。
でも不思議なことに上の娘がオーストラリアに行くと言いだした時には、その心配性は影を潜めた。女の子をひとりでよく行かせたね、と何人かの人に言われたが、笑って送り出せた。
歩き始めた赤ん坊を支えてあげたい気持ちと、自分の足で歩いてほしい気持ちと親には両方の気持ちが混在するものだ。
半年がたち、彼女もそろそろ淋しくなる頃かもしれないがfacebookには昨日も元気そうな写真をアップしていたので、いいね! をクリックした。
心配のかたちも、いろいろでいい。
 
南アルプスのマッサージ師くんは、どんなお父さんになるのだろう。ともあれ初めてのお子さんがぶじに生まれてくることを祈るばかりだ。今年中には立ち会い出産を経験したお父さんの顔で、きっと話を聞かせてくれるだろう。そばにいる人が、いっぱい心配してあげることが、たぶんとても大切なのだ。

facebookにアップしていた娘のお気に入りだというカフェ
オーストラリアにはもうすぐ春が来るのかなー

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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