はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ひとり一人のなかの宇宙を感じて

ポール・マッカートニーは、かっこよかった。
東京ドームで2時間半ぶっ続けで歌い続けた彼は、70歳を過ぎているなどとは、とても信じられない若々しさで、遠目(2階席、実質は3階)に見ていたこともあるが、青年そのものに見えた。歌もギターもピアノも、もちろんだが、彼特有のコミカルなパフォーマンスや、派手なことが大好きといった演出、たどたどしい日本語で笑いを取るサービス精神、本当に素敵なショーだった。何よりポール自身に、楽しくてしょうがないという気持ちがあふれていて、それが会場全体に伝わり、2回目のアンコールが終わった後には「楽しかったぁ」と、ため息とともに言葉が漏れるような時間を過ごさせてもらった。

会場には若者もいたが、同年齢以上の人が目立った。十代、二十代の頃ビートルズを毎日のように聴き、過ごしたその時を思い出しつつ聴いていた人も多いのだろう。夫も、一緒に行った夫の従弟もそうだ。だがわたしは違った。ビートルズにハマったのは2年と少し前で、この2年間を凝縮したような思いを巡らせつつ、聴いていたのだ。

ああ、あの曲。ああ、あの歌と聴きながら、気づいた。
明るくにぎやかな『オブラディ・オブラダ』や『レディ・マドンナ』は、辛い気持ちの時によく聴いた。そんなほろ苦さが、底抜けな明るさにトッピングされている。
そんな気持ちが落ち着いてくると優しいメロディラインの『ブラック・バード』や『レット・イット・ビー』を、運転しつつも泣きながら聴いたりした。涙がエッセンスとなっている。
元気いっぱいな時によく聴いたのは『ペーパーバック・ライター』や『デイ・トリッパー』そこにはただ平穏があった。

わたしは、この2年を思うが、集まった多くの人は、何年もの様々なエッセンスを振りかけた思いを抱えつつ聴いていたんだろうな。
そんなひとり一人のいくつもの思いが同じ場所に集まって、またバラバラに散っていく。そう考えると人の気持ちの不可思議さにたどりついてしまう。人というもののなかに宇宙を感じる、ファンタジックな夜だった。

ものすごい数の人いきれでした。ドームは静かに存在していますが。

会場内は、ケータイでの撮影OKでした。
わたしのケータイで2階席からでは、開演前風景はこんな感じ。
  
東京はもう、あちらこちらがクリスマスでした。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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