はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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パリの夢追い人達

初日は曇り。モンマルトルの丘を歩いた。
映画『アメリ』の舞台となった場所だ。スタート地点のサクレ・クール寺院はミサの最中で、宗教を持たないわたしだが、しんとした心持ちになる。しかし歩き始めるとすぐに、調子の外れた日本語で声をかけられた。
「マジ可愛い」
通り行く観光客を絵に描こうという路上画家(?)だ。しかし、50歳を過ぎたわたしに「マジ可愛い」とは。まあ、そんなことを言われたのも初めてで悪い気はしなかったのだが、絵の押し売りだというのは見え見えだ。呼び止めながらすでに描き始めるような仕草をしていたし、いくらわたしがぼんやりしていても判る。
「ノン・メルスィ」
夫がすかさず言ったので、深追いはしてこなかったが「恥ずかしいの?」「何故だめなの?」と後ろ髪を引かれるようなことを日本語で言う。テルトル広場までの短い道のりで、何人もに同じように声をかけられた。だが呆れつつも、彼らは画家を目指しながらこうして稼いでいるんだよなあとも考えた。

たった一日で、他にも路上でパフォーマンスをしている人を何人も見た。
ギターやハープ、見たことのない打楽器と、音楽がほとんどだ。いや、路上どころか地下鉄の駅構内や、電車のなかで楽器をかきならし声を上げて歌う人もいる。見ている人がうるさいと文句を言うことはなかった。手拍子をしたり拍手をする人、チップを渡す人もいるし、その他の人達も、苦笑いしつつ温かく見守っている感じがした。
夢を追いがんばっている人を応援したい気持ちはあるが、心が動かされなければ絵を描いてもらったりメロディに聴き入り立ち止まることはしない。電車の中でも、ただ苦笑いしつつ温かく見守っている人達の仲間入りをした。

モンマルトルの丘というだけあって、坂道だらけ。石畳が素敵でした。

映画『アメリ』のなかで、アメリが働いていたカフェも坂の途中に。

アートギャラリー。気軽に入れる雰囲気でした。

小説の主人公を彫刻にした『壁抜けの男』
透明術を使って壁抜けしている途中、術が解けてしまうシーン。
アートが中心のモンマルトル。多くのアーティストが集う街です。

午後、凱旋門まで地下鉄に乗り、シャンゼリゼ通りを歩きセーヌ川へ。
セーヌ川のほとりでは何をするでもなく船着き場の階段に座る人が多く
若者達が座り込んで演奏していました。太鼓の音がリズミカルでした。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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