はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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マドリードでグラナダを知る

首都マドリードは、当然の如く都会だった。
ホテルの近くメトロの『ソル駅』の周りには『ムセオ・デル・ハモン』というスペイン名物生ハムの店がある。『ハモン・セラーノ博物館』という名前そのままに生ハムの塊が何本もつるされ、もちろん買って帰れるし、カウンターでは生ハムサンドウィッチを食べてビールや珈琲を飲める。『ガンバスー・アル・アヒージョ』(芝エビのにんにくオイル煮)が美味しい海老専門店もある。どちらも立ち飲みバーになっていて値段も手ごろ。料理が出てくるのも早い。客の回転が速いから、安くもできるのだろう。いつも人であふれている。

そんなマドリードで、ふたたびグラナダに出会った。陶器の老舗『カサ・タラベラ』のドアを開けるとたくさんの『グラナダ焼き』が目に入ってきたのだ。店主はこだわりが強く頑固親父を地でいくタイプとみた。店には鍵が掛けてあり、接客中に他の客が来ても開けようとしない。わたし達は運が良かったのだ。彼はとうとうと(多分あまり得意ではない英語で)話し始め、次の客がドア越しに覗くと、また鍵を閉めた。
ひとつひとつがハンドメイドであることや時代によっての違いがあること、色を重ねたものよりも白と青のグラナダ焼きの方が難しい故に高価であることなど。グラナダはいいところだったと夫が話すと、嬉しそうな顔をしてまたしゃべりだす。
「これ、ホテルの部屋にあった絵だね」「ほんとだ」
そこで初めてわたし達は、その絵が最もスタンダードなグラナダ焼きだと知った。グラナダでは、様々な絵のグラナダ焼きがありわからなかったのだ。マドリードに来て初めてグラナダ焼きのことを知る。不思議な体験だった。

フラメンコもマドリードで観に行った。発祥はアンダルシアだが、残念なことに発祥の地では観光客向けになってしまい昔ながらのフラメンコは観られないそうだ。シンプルで上質なフラメンコはマドリードでと聞き、ホテル近くのタブラオ(フラメンコショーをやる店)の老舗に出かけた。グラナダで歩いた『アルハンブラ宮殿』を模したという内装、舞台の背景も観たままの風景。ついこの間歩いた場所だが、懐かしくも感じる。
ショーは始まった途端、踊り手の表情が身体全体の動きや指先にまであふれでていて、目が離せなくなった。独特のリズムがてんでバラバラになったと思ったら、歌、手拍子、タップ、ギター、動きのすべてが重なり、止まる。その瞬間、時が止まったような錯覚に陥る。面白かった。
グラナダを旅して、その後訪ねたマドリードだからこそ味わえるグラナダ。こんな風にしてまた何処かでスペインに出会えるかも。フラメンコの踊りに圧倒されながら、身体じゅうでスペインを感じていた。

グラナダのホテルの部屋に大きく飾られていた、
グラナダ焼きスタンダードな花の模様。
     
陶器屋『カサ・タラベラ』     タブラオ『トーレス・ベルメハス』で。
     
マドリードは『マヨール広場』    海老専門店『カサ・デル・アブエロ』

『ムセオ・デル・ハモン』は、いつも人であふれていました。
photo by my husband

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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