はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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真吾ちゃんとのご縁

購入した納豆鉢は、やはり真吾ちゃんの作品だった。
決して彼のものを選んでいる訳ではない。値段が手ごろだということもあるが、迷いに迷って決めた結果が、やはり彼の焼いた器だったということの方が多いくらいだ。
陶芸作家の名前がかかれていなくとも、彼の作品かどうか判るくらいには、いくつもの展覧会や個展などを見てきている。簡単に言うとファンなのだ。ファンであるから、勝手気ままに「真吾ちゃん」などと呼ばせてもらっている。

だが今回もいくつもの鉢のなかから選んだものは、珈琲カップの奥にひっそりとたたずんでいた器だった。レジで確認する。
「森下真吾さんの作品ですか?」「はい」

真吾ちゃんは、もう忘れているだろうが、彼は一度我が家を訪れている。
とあるグループ展で展示されていた彼のお湯呑みを買ったのだが、展示物を持ち帰るのは忍びなく、最終日にふたたび会場に受け取りに行った。しかし手違いでお湯呑みは他の客に売却されており、がっかりして帰ったのだ。すると電話が鳴り、若者が訪れた。
「申し訳ありませんでした」真吾ちゃんである。
「ひとつひとつ味わいが違うので、同じものという訳にはいきませんが」
本人自らいくつものお湯呑みを持って訪ねてくれたのだ。10年前のことだ。

作風が変わっていくのも楽しみに見守り、様々な場所で見かけて、時には買い求め、使いつつ楽しませてもらっている。
そして、今回も。
縁があるのだ。一ファンの身だが、そう思わずにいられない。
「袖すりあうも多生の縁」とは、ちょっとした縁も、前世での因縁によるものだとの意味だそうだ。真吾ちゃんと、前世でどんな出会いをしたのだろうか。
  
黒織部に勝利した、納豆鉢。ブルーが効いています。

お湯呑。両側のふたつが、真吾ちゃんに届けてもらったもの。

左側は、甲斐市でやっていた個展で。右側は、珈琲屋『autumn』で、
わたしの誕生日に夫に買ってもらったものです。

夫の茶碗と大きめの鉢。小さいのは夫が『夢宇谷』で見つけたぐい飲み。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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