はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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本の話題で、遊ぶ

末娘は『本の虫』である。わたしの十倍、いやそれ以上の本を日々読み続けている。空いた時間にボーっとするかの如く本を読む。ボーっとせずに生きていける人間がいるのだと、ボーっと眺めるわたしである。
そして、彼女は典型的な『おしゃべり』である。春からの大学に通うためのひとり暮らし、ひとりの部屋で、ひとりしゃべっているのではないかと、周囲に危惧されるほど、息継ぎはどうしてるのと心配になるほど、一緒にいる間じゅうしゃべり続けている。

そんな彼女との共通の話題は、本である。
読み終えたばかりの『アナザー エピソードS』を渡すと小躍りして喜び、
「この表紙は、ちょっとね」と渋い顔をするわたしに、
「アニメ化の影響でしょう。しょうがないね」と、受け入れる姿勢で笑う。

「映画『100回泣くこと』観たんだけど、あの映画化でハマった友達がいてさ。中村航ネタが通じるようになった」と彼女が言えば、
「なんか、きみ『円紫さんとわたし』シリーズ(『空飛ぶ馬』北村薫)の『わたし』(本好きな大学生)に、雰囲気似て来たね」とわたしが言う。
ふたりとも、同じ本を何冊も読んでいるので、ひと言で通じる話題があり、それが心地よく面白い。
思えば彼女が小学生の頃から、そうして来た。同じ本を読み、その本の話をする。決して感想を聞かないというのが、おたがいに楽しむコツだ。主人公が好んで食べる和菓子だったり、可笑しな癖だったり、印象的なセリフなどを、笑ったり、面白がったり、何かの際にふと思い出ししゃべったり。本の話題で、遊んできた。久しぶりに彼女と会い、それを体感した。

「ジンジャーエールって、男っぽい飲み物かな?」と、娘。
島本理生の小説『君が降る日』(幻冬舎文庫)に出て来たという。
「そう? そんなふうに思ったことないけど」と、ビールを飲みつつわたし。
「恋人を、事故で亡くした女の子の話」と、葡萄カルピスを飲みつつ、娘。
帰りに本屋で、娘に文庫を探してもらって、買った。旅の友、文庫本。
久しぶりに読む島本理生は、真っ直ぐ心に切り込んできた。胸にざくりと傷を作り、酒を注いだかのように痛く沁みた。

サンドイッチとジンジャーエールのランチ。
買ったばかりのカメラの設定を、トイカメラバージョンにしたものです。

モノクローム。バールのカウンターって雰囲気に変わりますね。

普通に撮ったものが、これ。カメラで遊んでいます。
型落ちで半額以下で買ったカメラだけど、こんなこともできるんですねぇ。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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