はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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彼女の『センス・オブ・ワンダー』

実家の父から、電話があった。昨日まで上の娘が世話になっていたことは判っていたので、礼を言ったが、肝心の娘はまだ帰っていない。今夜は友人カロリナの家に泊まるとメールがあった。飲み会だそうだ。
「忙しい子だねぇ」父は、目を細めるように言った。
「今朝、握り飯、持たせてやったんだ」とも。
TOEICの試験で、上京していたのだ。そのついでに友人と会い「二日酔い~」とfacebookにアップしていた。連チャンということか。

学友カロリナは、ポーランドから将棋を学びに来ている女子で、英会話サークルで仲良くなったという。「ベッドは貸さないよ」と言われても、娘は寝袋を持って「気にしなくていいから」と、泊まりに行く。たこ焼きやお好み焼きパーティも、カロリナの部屋で娘が企画し楽しんだらしい。
家族5人分の寝袋は、今、和室の押し入れにしまってある。娘はいつ寝袋を出したんだか。だいたい、寝袋持参の女子大生ってどうよ?

寝袋から、家族でよくキャンプした頃を思い出し、レイチェル・カーソンの遺作『センス・オブ・ワンダー』(新潮社)を思い出した。タイトルは文中で「神秘さや不思議さに目を見はる感性」と訳され、子どもにとって「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと、レイチェルはかいている。
「もし、あなた自身は自然への知識をほんの少ししか持っていないと感じていたとしても、親としてたくさんのことを子どもにしてあげることが出来ます。たとえば、子どもと一緒に空を見上げてみましょう。そこには夜明けや黄昏の美しさがあり、流れる雲、夜空に瞬く星があります」

幼い頃いく度もキャンプし山のなかを走り回ったことや、田舎で暮らし毎日1時間近く歩いて学校に通ったことや、晴れた空の下八ヶ岳から吹き降ろす雪を見た瞬間や、そんないろいろが、今の彼女を形成するパズルの1ピースとなっているのかもしれないな、と考えた。
「ヨーロッパを自転車で回るなんて、無茶なんじゃないの?」
と思いつつ、彼女が借りた自転車と、忙しく走り回る娘を眺める日々である。

玄関を占領している、2台の自転車と、キック・スクーター。

久しぶりに読みましたが、新しい発見を、そこ此処に感じました。

娘が小学校の頃、嬉しそうにバリバリ踏んで歩いていた凍った堰。

凍っては溶けてを繰り返している、堰沿いの朽ちた木に生息する苔達。
  
そして僕と過ごした毎日が何より、姫にとってワンダーでしたよね。
「びっきー、散歩行くよー」と言われると、嬉しくてついつい、
はしゃいで逃げ回って、姫はリードを付けられず困っていましたね。
僕も、子どもだったなぁ。
ちい姫には最近まで、そうやって遊んであげていましたけれどね。
左の写真を、おとーさんが部屋に飾ってくれました。
おかーさんは「反省びっきー」なんて言うんですよ。ひどいなぁ。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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