はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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十年ぶりの風邪

風邪を、ひいた。朝食後に飲んだ紅茶が喉に支え、その痛みで気づいた。
東京は板橋に住む両親の家に帰り、旧友などとも会う機会に恵まれ、楽しく2泊し、山梨に帰ろうという日の朝である。
「この痛みは、そう簡単には引いてくれそうにないな」
覚悟を決め、所用を済ませ早めに特急かいじに乗った。娘も出掛けていたので家は冷たくなっていた。薪ストーブを使う限り、予約暖房タイマーなどとは縁のない生活となる。ダウンを着たまま、ストーブの灰を掻き出し、火を入れた。部屋が温まるまで、2時間ほど。連日「今年一番の寒さ」とのニュースが流れている。陽が落ちる前に、さっさと帰って来て正解だった。

炬燵に入り、暖を取る。
頭の芯がしびれ、息が熱いのに熱はない。瞬きをする度に右目だけが痛く、胸には汗をかきつつも、腰の辺りはダウンを着ていても冷たいままだ。
考えてみれば、久しぶりである。
風邪をひきにくい体質で、2年前にインフルエンザにはかかったが、実際風邪らしい風邪をひいたのなんか、十年ぶりくらいだろうか。

急に気落ちして、だが気落ちしつつも何故かハイになり、風邪をひいたと聞いていた義母と友人に、メールした。
「風邪いかがですか? わたしも風邪みたい。おたがい大事にしましょうね」
気分はすっかり風邪ひきモードで、加速度を増し、どんどん落ち込んでいく。幸いふたりとも、風邪は回復に向かっているようだった。
夕食にちょっと遅い時間。
帰宅した夫も「調子、どう?」と、いつになく優しい。炬燵で熱いチゲ鍋を食べ、ビールも2缶にして(笑)風邪薬を飲み、早々に布団に入った。
翌朝も、薪運びを手伝おうとすると、夫にとめられた。
「ふふふ」と、ちょっとわくわくした気分になってくる。
天井から俯瞰する。風邪をひいたと落ち込む自分を、何処か楽しんでいるわたしが、見え隠れしていた。

チゲ鍋も風邪仕様で、葱をたっぷり目に入れました。

豆腐とニラを入れて、出来上がり!
風邪ひきのみなさん、どうぞお大事にしてください。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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