はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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車を脱ぐ瞬間

運転するのが好きだ。だがまた、車を脱ぐ瞬間が、好きだ。
山梨の田舎町に越して来て、車がない生活はあり得なくなった。
毎日、当たり前のように車を運転する。誰かを訪ねるのも、買い物に行くのも、食事に行くのもドアツードア。
車をまとい、人間ではなくなったような違和感を覚えつつも、それに慣れていく。しかしその違和感に、解放感が気づかせてくれる。それが車を脱ぐ瞬間。
普段の買い物などでは、気づかない。気づかされるのは、東京に出かける時、駅近くの駐車場から駅まで歩く3分ほど。
「あ、わたし今、車じゃない。人なんだ。ほら、歩いてる」
わたしが歩く脇を、車が通り過ぎる。さっきまでの自分は、今通り過ぎた車と同じ立ち位置にいた。それが車を脱いだ瞬間、トランプを裏返したように立場が変わる。
緊張していたのだ、とまた気づく。普通に毎日運転しているのだが、それでも、何処か緊張していた。人を轢けば加害者になる恐ろしい乗り物を操っているという緊張。そしてまた、気づく。車を脱いだ瞬間、スピードを上げて通り過ぎる車達にヒヤッとし、あ、今わたし人なんだ。気をつけなくちゃって。

人であること。車を身にまとうこと。その両方の立場を、わたしは知っている。駅までの3分ほど、そんなことを考えつつ、ゆっくりと歩いていく。

川沿いの道は狭いので、車はあまり入って来ませんが、
朝は、韮崎高校に通う高校生達で、いっぱいになる時間があります。
  
橋を渡って、向こうが駅です。人間になったわたし。にしては足が長い?

川で、鴨をよく見かけます。昨日は、6羽泳いでいたかも?

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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