はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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田舎道を走るときには

一瞬、何の合図なのか判らなかった。手を挙げている子どもとお母さんらしき人がいる。わたしは運転中で、ようやく気づく。
「ああ、横断歩道を、渡りたいんだ」

ここ山梨は北杜市の田舎町に越してきて、16年が経つ。16年目にして初めて、昼日なかに横断歩道を渡ろうと手を挙げる人を見た。瞬時に判らなかったとしても、許してほしい。もちろん登下校の時間には、多くの子ども達が歩いている。しかし、それ以外の時間で見かける歩行者はまれで、いたとしても農作業をする方がほとんど。横断歩道の前で挙手する人に出会うことなど、狐や狸を見かけるよりもずっと少ないのだ。

東京生まれ東京育ちのわたしだが、だんだん田舎に馴染んできたなと思う瞬間が増えてきた。米や野菜の美味しさがあたりまえのこととなり、越してきたばかりの頃よく間違えていた松林を通る風の音と自動車が通る音も、いつしか聞き違えることがなくなった。野鳥のさえずりも、聴き慣れたBGMとなり耳に止まることの方が少ない。
しかし、馴染んで忘れてはいけないこともある。田舎道では、歩行者の多い都会よりもさらに、歩行者に注意を払わなければならない。「いないもの」と思い込んでしまうことが事故につながるのだ。

16年目にして初めて見かけた横断歩道の前に立っていた母子は、馴染んできた今だからこそ注意せよとのメッセージをくれたのかも知れない。
いや、狐の母子だった、という訳では・・・ないとは思うが。たぶん。

いつも通る道の横断歩道です。右手には、田んぼが広がっています。

あとひと月ちょっとで、収穫を迎える稲。頭を垂れています。

まさに田舎道です。トウモロコシ畑が空を仰いでいるかのよう。

夏の空と秋の空が、入り混じるような空を見かけるこの頃です。

ススキの穂が風に揺れていました。茅が岳の麓だけにススキもいっぱい。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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