はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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水たまりができる場所

久しぶりに、傘をさして歩いた。
田舎に住んでいると、移動手段は車がほとんど。ドアツードアで、雨の日にも傘をささずに済んでしまうことが多い。
雨に降られたのは、所用で出かけた立川でのこと。土砂降りの雨だった。
街のなかは、歩道も車道も水が溜まっていない場所がないくらいで、サンダルの素足で水が跳ねないように気をつけて歩いたが、そんなことをしたって無駄だよと雨降り小坊主が笑ってるんじゃないかと疑うほど、ずぶぬれになった。

山梨に帰ってきても、降ってはいたが、しとしとと優しい雨で、水たまりも避けて歩けた。避けて歩きながら、水たまりをひとつひとつ、観察する。
水に映る風景。雨が起こす静かな波紋。見慣れた風景が雨に歪められ、異世界への入口のような顔を不意に見せる瞬間。

じっと見ていて、ふと気づいた。晴れた日には、水たまりができる場所は判らない。道の傾斜や凹凸に、晴れた日には目を向けることはない。しかし雨が降れば、同じ場所に水たまりはできるのだ。
もしかしたら、と思った。心のなかにも、晴れた日には判らない、水たまりができる場所があるのかも知れないと。何かがひっかかっていたり、ささくれだっている部分、弱っているところなんかが。晴れた日に凹凸を失くし、穏やかに暮らすことの大切さを、波紋に揺れる水たまりに思った。

立川駅北口ロータリーに置かれたオブジェ『絆』
屋根がついた場所ですが、木の彫刻なので雨を吸っていました。

ロータリーを歩く人も、土砂降りの雨に落ち着かない様子でした。

立川駅ナカの雲吞麺屋さん『雲吞好』の海老雲吞春雨四川風。
夏でも雨が降ると、温かいものが恋しくなりますね。

特急かいじで帰ってきて、韮崎駅から駐車場までの道で。
アンデルセンの『パンをふんだ娘』を思い出すような水たまり。

お隣り韮崎市のマンホール。武田の里とかかれています。
市の鳥チョウゲンボウと市の花レンゲツツジのデザイン。
周りには、武田の家紋「四つ 割菱」が並んでいます。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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