はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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朝の駅で

先週金曜、東京本社に出勤した。
いつもは夫を駅前のバスターミナルまで送るだけなので、平日の朝のホームは、ちょっと新鮮に感じた。駅にも朝の顔、昼の顔、夜の顔がある。
朝は、ちょっと慌ただしいなかに、これから1日が始まる希望が感じられる。
昼は、通勤通学ラッシュを終えたあとの気だるい感じが、改札口にさえだだよっている。夜は、おかえり、お疲れさまとねぎらい、1日に別れを告げ、眠りに入る準備をしているようだ。
ただこれは、長いこと子ども達や夫を送り迎えしてきたわたしが感じる駅だ。
ホームに立つひとひとりひとりに、それぞれの駅があり、そしてそれは、そのときどきの心の向いている方向でさえ変わっていくのだと思う。

そんなことをつらつらと考えていたら、電車のドアがぷしゅっという音を立てて開いた瞬間、『スライディングドア』という映画を思い出した。
タッチの差で、電車に乗れた場合と、乗れなかった場合のその後の運命を並行して描いた、グィネス・パルトロー主演のラブストーリーだった。
駅にはきっと、そんなドラマが、人の数だけあるのだろう。
階段を右足から上るか左足を先に出すか、文庫本のページをめくるかめくらないか、お茶を買うかスパークリングウォーターにするか。そんな些細な出来事とも言えないようなことで、この先の運命は変わったりするのだろうか。ふっと、考えてもしょうがないことを考えこんでしまう瞬間がごくたまにある。
だが、1時間に1本しか電車が来ないような田舎では、たった5分の違いで変わる運命など知れているような気もする。田舎には都会にないものも多いが、多少の運命などには左右されない大らかさが、あるのかも知れない。

午前9時少し前の韮崎駅ホームです。涼しい風が吹いていました。
9時1分のあずさに乗りました。東京駅までまっすぐ向かってくれます。

朝のなかでも昼に近い時間。出勤する人も遊びに行く人もいるのかな。

ホームから見下ろした大きな鳥居。学問の神様が祭られているとか。

この『小坊主』っていう呑み屋さん、なんだか気になるなあ。
もしかして、何年か前に行ったことがあったかも。

ホームから見上げた観音様は、南の空を眺めていらっしゃいました。

涼やかなお味の加賀の棒ほうじ茶を買って、さあ、出発。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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