はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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どんぐり、どたんばたん

どんぐりが、屋根を叩いて落ちていく。
風情があるというには、派手な音だ。屋根が瓦ではなく金属だからなのだろう。庭からも、また違ったどんぐりの音が聞こえる。軽トラの荷台に落ちる音だ。こちらも金属なので、けっこう響く。どんぐり、ころころならぬ、どんぐり、どたんばたんである。

先週辺りから、どたんばたんとよく落ちる。この季節だけのことなので、うるさいけれど、さほど気にはならない。不思議だなと思うのは、どんぐりが落ちる音を聞き、それまで閉まっていた耳の扉が開くことだ。聞こえていたのに聴いていなかった音が、どんぐりが開けた扉からいっせいに入ってくる。堰を切ったかのように。
蛙が鳴く声、蝉や秋の虫達の声、野鳥達のそれぞれの鳴き声、堰を水が流れる音、風が木々を揺らす音、そして、どんぐりが屋根ではない場所に落ちるカサコソという音も。

耳に扉があったとて、それを閉めることはできない。それなのに無意識のうちに、その扉は閉まったり、突然大きく開いたりする。何かに集中していたり、ぼんやり考え込んでいたり、耳は聞こえていても、心が何処かへ行ってしまっているのだろう。
リビングで仕事をしているときに、どんぐりが開いた扉からいっせいに入ってきた様々な音に、しばし耳を澄ますのは、悪くない感覚だ。

軽トラの荷台に落ちたどんぐり達です。

隣りの林は、どんぐりだらけ。クヌギ林ですから。

朽ちていくばかりの切り株オブジェにも、落ちていました。

これが、派手な音を鳴らす玄関の屋根です。

足もとを見ると、キノコさん。何茸さんかな?

庭のウドの花。大木になりつつある?

田んぼの畦には、あちらこちらに彼岸花が咲き始めました。

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