はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ちょっと寄り道 その1

美容室へ向かう途中、寄り道した。
時間調整が微妙で、30分ほど早く着いてしまいそうだったのだ。
「天気もいいし、写真でも撮ろうかな」
車を停めたのは、道沿いに広がったポピー畑。公園になっている訳でもなく入り口も出口もない、ただただ広がる花畑だ。もちろん入園料など必要ない。
駐車場らしき花が咲いていない場所が一応あり、そこには先客が1台だけあった。スーツ姿の男性がひとり、運転席に座っている。外回りの営業マンが休憩中、といった風情か。

さて。写真を撮っていると、その男性に声をかけられた。
「朝日新聞のものですが、このポピー畑を取材していまして」
なるほど。ちょっとお話を? いいですよ。時間あるし。
「今日は、わざわざこちらに来られたんですか?」
「あ、美容室に行く途中、時間余っちゃったんで、写真撮ろうと思って」
「ポピー畑のことは、以前からご存知でしたか?」
「よく通るんです。通るたびに、あー、咲いてるとか、綺麗だなーとか」
「実際に車を停めて、間近で見てみると、どうでしょうか?」
「うーん。遠目に見た方が綺麗かな。蕾とかちょっとグロテスクな感じ」
記者さんは、それ以上聞くことなく、礼を言い、車に戻って行った。
正直に話しすぎたかな? でもまあ、嘘つく必要も何もないか。

翌々日の朝日新聞山梨版には、確かに記事が載っていた。
「近くを通るたびにきれいだと思っていた。改めて見ると感動します」と、
家族で立ち寄ったという市内の20代の男性のインタビューがある。
実際には、わたしのように感じている人も多いと思うけど、それじゃあ記事にはならないもんね。何人かに話を聞いて、そのなかで記事にするにふさわしいことを選ぶんだろうな。取材、お疲れ様です。
ところで、わたしが話したこともひとつだけかかれていた。
「秋には、ここ、コスモス畑になりますよね」と、わたし。
「あ、そうなんですか?」と、記者さん。
―初夏はポピー、秋はコスモスが植えられ地元の名所として親しまれてきた。
そしてわたしも、ひとつだけ教えてもらった。
「誰がお世話してるんだろうな―と、思っていました」と、わたし。
「シルバー人材センターの方々だそうですよ」と、記者さん。

ほんの15分ほどの寄り道だったけど、これまで何度も前を通っていたポピー畑がぐんと近しいものになった気がした。

ポピー畑。こんなふうに、広がっています。
夫はここを通るたびに、車にポピー♪ と歌います(笑)

真っ赤な花が、いちばん多いです。

でもよく見ると、ポピーもいろいろ。

八重のピンクさん。可愛らしいです。

白にターコイズ。作り物のようにも見えますが、本物です。

白くて、縁取りがピンクのものも。

子どもの頃にティシュペーパーで作った花を思い出しました。

向こうの方には、黄色いポピーも咲いていました。

60万株もあるんですね。今年は開花、早かったんだ。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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