はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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「あっ、薪だ!」

夫はスモーク以外、料理はほとんどしない。だがバーベキューやお好み焼きで焼く人になるのは彼だ。彼は焼きながらもしっかり食べられるという特技を持っている。わたしだったら焼くのに集中してしまい自分が食べるのがついおろそかになる。しかし彼は違う。食べながら焼けるのだ。すごい。一度に二つ以上のことができる人ってすごいと思う。
運転一つとっても、いつもそうだ。夫がドライバーの時には、彼は様々な景色を視界に入れつつ運転することができる。だから、様々なものに気づく。
「あっ、薪だ!」「えっ? どこどこ?」「鳥の巣がある!」「どこに?」
わたしは助手席にいながら見逃すことが多い。なんとなく前を見ていないと不安なのだ。そしてこと薪に関しての彼の反応にはびっくりさせられる。切り倒した木があるとそれがすべて彼の頭の中で薪に変換され、あ、こんなところにも、えっ、ここにも薪がある、ということになる。薪ストーブ用の薪を常に欲しているのだ。
ドライブするたびに「あっ、薪だ!」「えっ? どこどこ?」を繰り返すので、わたしは彼の目を薪だけが特別に見えやすい目「薪目(まきめ)」と呼んでいる。
今我が家の薪は3年または4年分のストックがあり、もう置く場所もないくらいだ。それでも彼の薪への欲求は無くなることはない。あちこちで薪はないかと声をかけ、呼ばれればチェーンソーを持って切りに行く。それを軽トラに積んで持ち帰り、薪割り機で割って薪小屋に積む。
夫の「薪目」と薪への情熱のおかげで、今年も温かくすごすことができる。
わたしはただ薪を運び、薪を燃やして部屋を温め、一度に二つ以上のことができる人ってすごいよなぁとビールを飲む。薪への彼の情熱はほんとうにすごいなぁと火を眺めつつただビールを飲む。薪ストーブで温まった部屋でよく冷えたビールを飲むのは至福の時だ。

薪割りのあと
チェーンソーで切って軽トラで運んで薪割り機で割って薪小屋に積む人と
部屋に運んで燃やしてビールを飲む人 役割分担ばっちりだね!


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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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