はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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感応式信号の怪

土曜の朝は、車が少ない。
娘は、土曜もおなじく朝7時の電車に乗って学校に行く。7時前の道は空いているという次元ではなく、最初の信号まで車を見かけないことがあるくらいだ。最初の信号は家から駅までの半分の距離にある。駅までの信号は3つ。そのどれもが感応式だ。
その中で、こちらに感応する信号は先の2つ。最初の信号は交差する側に感応する。その感応式の信号だが、誰もいないのに感応していることがある。あれは何故なのだろう。
昨日も十字路にはどう見てもマイカーしかなく人影もないのに、交差する側が何かに感応して、こちらは赤信号で待たされた。
「なんで感応しちゃってんの?」
わたしの言葉に、娘がおどろおどろしい雰囲気をかもし出しつつ言った。
「いないものが、いるのかも」
「い、いないものに感応?」「そう。いないものはいるんだよ」
朝からホラーの話だ。
綾辻行人の『Another』(角川書店)を読み終え、すでに読んだ娘と毎週楽しくアニメ化されたものを観ている。
ホラー&推理ものなので、わたしが読み終えるまで彼女はネタバレしないよう気を使ってくれていた。今はネタバレトーク万歳! と、ふたりでアニメを批評したりしている。
そして観終わった後は、恐い。ラストまですべて知っていても恐い。
主人公恒一が転校してきた夜見山中学3年3組は、死に近い場所にあった。26年前のこと。事故死したクラスの人気者の死をクラスメイト達は受け入れられず、そこにいるものとして卒業までの日々を過ごした。だが卒業写真を見て彼らは愕然とした。事故死した子も笑って写っていたのだ。その次の年からだった。3年3組の生徒とその家族が事故や病気で何人も死ぬようになったのは。Another、 もうひとり。そのタイトルの持つ意味とは?
「恐い話ってさぁ……、恐いね!」
クールな娘が表現を放棄するほどには、恐い。つい一気読みしてしまうほどの恐さを持つ物語だ。

最初の信号「まみょうだ」 読めない地名ランキングに入るよね? これ

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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