はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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びっきーとの出会い

昨日のびっきーの散歩には毛糸の帽子をかぶって臨んだ。
寒い。今からそんなことを言っててどうするんだ? と思うが寒いものは寒い。つい先週まで帽子は紫外線対策用だったのに、耳を温めるものに変わった。しかし、フリースを着て、毛糸の帽子をかぶり、手袋をすれば、まだまだ快適に散歩できる。冬本番はずっと先なのだ。
びっきーはと言えば、このくらいの寒さは何とも思っていないようだ。
「北海道犬の血が入っていますね」
躾を教わったブリーダーは、びっきーの足を見て言った。
真冬でも外の犬小屋ですごす彼は、凍った雪の上をサクサク音を立てて歩くのも大好きだ。
「霜焼けになるよ、びっきー」と言っても、
「霜焼けって何ですか?」と素知らぬ顔だ。
もし寒さ対策のためにワンちゃん用の服など着せようものなら、狂ったように抵抗するだろう。
「何するんですか? 窮屈なのはダメなんです!」
 
捨て犬だったびっきーは、里親の会が飼い主を募るイベントで、10匹ほどの子犬達と一緒にケージに入っていた。犬を飼いたいと望んでいた10歳の娘は、じっと子犬達を見つめ、やがてびっきーを抱き上げた。
『縁』たった一文字のこの言葉の意味の何と深きことよ。
びっきーは、最初から安心しきった様子で娘に抱かれていた。
「びっきー」
娘は子犬の名を呼んだ。名前はもう、会う前から決まっていたのだ。彼女が差し出した小さな手のおかげで、彼は今、けっこう幸せなんじゃないかな。
毛糸の帽子をびっきーのリードの隣にスタンバイさせ、冬支度がまたひとつ完了した。

娘の部屋に飾ってある12年前のびっきーの写真

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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