はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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彼とわたしのディスタンス

オーストラリアにいる22歳の娘がメールのたびに聞いてくることがある。
「それで、びっきーは元気?」
彼女の10歳のバースディにプレゼントした愛犬のことだ。
彼はとても元気だ。元気すぎるくらい元気だ。12歳のおじいちゃんとは思えないほどに本当に元気だ。彼女は知っていることだが、おかげでわたしは骨折もしたし、テニス肘にもなり1年間痛みが引かなかった。
間違えてもびっきーのせいで、と言ってはいけない。
「犬のせいではありません。飼い主の不注意です。犬に悪意はありません。しつけが行き届いていないために起こった事故ですから」
と、愛犬家さん達にたしなめられるのがオチだ。
その後も彼の瞬発力はまったく衰えていない。伸縮性のリードに替え、急に引っ張られた場合に備え集中力を欠かないよう気をつけて散歩しているが、擦り傷程度のケガは絶えない。
自然とわたしは彼とは距離を置き、みずがめ座らしいクールさで接することになる。
朝夕散歩し、おすわりをすれば頭を撫で、水を切らさずエサを与え、注射に連れて行き、フィラリアの薬を飲ませているのもわたしだが、彼はその距離を正確に把握し、彼もまた同じだけの距離を置いてわたしに接してくる。
帰宅したときの反応にその差が顕著に出る。夫と上の娘の場合は、犬小屋から出てきて笑顔で尻尾を振る。下の娘の場合は、犬小屋の中で顔だけ上げる。ところがわたしの場合には、微動だにしない。目線を上げることすらしない。
「びっきー。わたしってそんなに冷たくしてる?」
じつは心身ともに傷ついているのは、こちらの方なのだ。
オーストラリアから娘が帰ってきたら、びっきーは大喜びし、ちぎれんばかりに尻尾を振ることだろう。悔しい。

夏毛に生え変わりちょっとスリムになりました

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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