はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[714]  [702]  [701]  [700]  [699]  [698]  [697]  [696]  [695]  [694]  [693

チェシャ猫が消えた庭で

最近、猫を見かける。灰色の目立たない縞模様で、太ったやつだ。
この辺りには、越してくる前から野良猫がいた。だがこれまで、道で見かけても、我が家の敷地内には入ってこなかった。また、迷い込んだとしても、東側の林には足を踏み入れることはなかった。びっきーが、居たからだ。
しかし、12月に彼が死んでから、はや5ヶ月。犬小屋はあっても、主は長く留守にしていることを知っているのだろう。長い鎖をつけたびっきーが自由に行き来していた、隣の林との間を、猫が悠々と歩いていく。
わたしを見ると、一瞬立ち止まり、警戒したような目で一瞥し、走って行ってしまうので、やはり野良だろう。あれだけ太っているのだから、誰かが餌をあげているのかも知れない。

「ん? 太った縞々の猫と言えば、チェシャ猫?」
不意に、目の前の風景が、揺らぐ。
ご存じの通りチェシャ猫とは『不思議の国のアリス』に登場する架空の猫である。アリスが困ったり迷ったりしていると、にやにや笑いと共に何処からか現れ、助言とも、悪戯ともとれるセリフを残し、消えていく。
「もしかして本当に、チェシャ猫なのかな。あいつ」
突然、迷子になったことに気づいた時のように、急に心細くなる。頭も目もぼんやりとして、此処はいったい何処なんだろうかと、考える。
びっきーがいた、この場所。びっきーがいない、この場所。
チェシャ猫が消えた庭で、そんな風にしばらく、真昼の月を探した。

鎖も、水入れも、小屋同様、何も片づけていません。
びっきーが好きだった毛布も、置きっぱなしになっています。
種が飛んだのか、小屋の横から、ムクゲが芽を出し、伸びています。

隣の林のクヌギは、今年もびっきーのために木陰を作ってくれています。
林のあちらこちらに、ヤマツツジが咲いていて、可愛い ♪
びっきーが走り回っていたので、ここにだけ雑草が生えていません。

北側は、急な傾斜で、農業用水路、堰が流れています。
橋もついているので、猫なら楽々渡って行き来できるはず。
チェシャ猫ならば、もちろん橋は必要ありませんが。

北側の足元には、木苺がいっぱい。勝手に出てきています。
きみは、スズメバチ? それとも、アシナガバチ? 判別難しいです。

一昨年の夏、北側の軒下に、キイロスズメバチが作った巣は、
鳥に突かれたまま保存状態(笑)2度は使わないそうです。

拍手

08 2019/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
Template by repe