はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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穴があるが故の魅力

一目でその可愛らしさに魅かれ、ドーナッツ型のエコたわしを購入した。
ドーナッツって、不思議な魅力を持つ食べ物だ。なんせ形がいい。穴があいているところがいい。人差し指を穴に入れてくるくる回したくなったり、ひと口で穴に辿り着いちゃって喪失感を感じたり、穴を残そうと周りからかじってみたり。穴のなかには何にもないのに、しっかりドーナッツの一部になっている。穴があるが故に、ドーナッツなのだ。欠落したところだらけのわたしなどは、そう考えるとちょっとホッとする。

村上春樹も、ドーナッツの魅力に取りつかれたひとりだ。彼の小説には数えきれないほどのシーンに、ドーナッツが登場する。『羊男のクリスマス』(講談社文庫)は、ドーナッツが主役と言ってもいい。以下、羊博士と羊男の会話。
「去年のクリスマス・イブに、穴のあいたものを食べなかったかね?」
「ドーナツなら毎日昼ごはんに食べてますよ。クリスマス・イブに食べたのがどのドーナツだったかは覚えてないけど」
「穴のあいたドーナツかね?」
「ドーナツっていうと、だいたいみんな穴があいてますから」
「それだよ。そのおかげで君に呪いがかかっちまったんだ」

ドーナッツ型のたわしは、何の呪いか甘いものが食べられなくなってしまったわたしに、ドーナッツの魅力を思い出させてくれた。
(昔はオールドファッション・ドーナッツが好きだった)
そしてしっかりしていて使いやすくガラスのコップをピカピカにしてくれた。

宮城県のグループで、東日本大震災で被災した女性達が、編んだものです。
「これは、たわしです。たべられません」の注意書きと一緒に、
ひとつずつ編み手からのメッセージが手書きで添えられていました。
「気に入っていただけるとうれしいです」など。大切に使おうと思います。


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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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