はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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夢の名残りの中で

雪の中、庭の木々は芽をふくらませ始めている。

雪柳も、ハナミズキも、ヤマボウシも、ライラックも、紫陽花も。

雪柳は小さな丸い蕾をたくさん付け、紫陽花は緑の頭の下に、手足を伸ばしたくてしょうがないとでもいうように芽達が息づいている。

「やる気満々だなぁ」思わずつぶやいた。

冷たい北風の中、木々の春を待つ気持ちは、わくわくとふくらんでいく。

「冬の間、ぐっすり眠れた? それとも、夢見てたのかな?」

 

先日、児童文学研究会の『グリム童話を聞こう』(グリム童話と、シャルル・ペローの比較)に参加した。

読み比べてくれたのはグリムの『いばら姫』とペローの『眠れる森の美女』

違いはたくさんあり興味深かったが、眠りに落ちた百年という長い年月、素敵な夢を見ていたという『眠れる森の美女』と、眠っているのにも気づかないうちに目覚めた様子の『いばら姫』どっちが幸せな眠りなのだろうかと考えた。

物語として個人的に好きなのは断然グリムの『いばら姫』だったが、春を夢見つつ眠りから覚めるのを待つのもいいな、と思った。そんな夢の名残りの中で、木の芽達のわくわくと春を待つ気持ちが生まれるのかもと。

 

「とりあえず、おはよう!」

冬の太陽を浴びる、寝起きの木々に挨拶した。

濃いピンクの花を咲かせる紫陽花の芽です。

南天が雪に負けずに起き上がろうとしていました。




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水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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