はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[778]  [777]  [776]  [775]  [774]  [773]  [771]  [770]  [769]  [768]  [767

キアゲハの幼虫に見た個人差

「もっと食べた方が、いいと思うよ」
彼らに夏バテなどはないのかも知れないが、つい、去年の子と比較してしまう。あの子は、もっと大きかったのに、毎日ばりばり食べていた。外敵も心配だが、その前に蝶になるための準備は、ちゃんとできているのかと。

今年もイタリアンパセリに、キアゲハの幼虫を見つけた。
花を咲かせたパセリを剪定すべきだと、夫と話していた矢先だった。剪定は先延ばしにして見守ることにし、名前をつけた。去年の子と同じく「パセリ」
「可愛い~ ♪」
日に何度も、見に行ってしまう。去年は、サナギになるのを見届けられなかったが、今年は見たいなぁとの思いもある。
そんな思いも相まって出た言葉だが、自分で苦笑した。

我が家の3人の子ども達は、食が細かった。個人差だと判ってはいたが、やはり人並みにたくさん食べて健康に育ってほしいとの思いから、料理も日々工夫はしたが、体質とはそんなに簡単に変えられるものではなかった。
「えっ? それだけしか食べないの?」
多くの場面で、他意なく投げかけられる言葉は辛く、悩みもした。
しかし、3人とも細身ではあるが、人並みに健康に育った今となっては、他愛のない悩み事のように思える。そして同じ言葉を(相手がキアゲハの幼虫だとは言え)投げかけた自分に驚く。

「パセリ、ごめん。大きくなくてもいいから、がんばって蝶になってね」
花のつけ根にいるパセリは外敵から隠れているようにも見える。鳥などに見つからないよう祈りつつ、観察する日々である。

7月7日。そぼ降る雨に濡れ、雫をしたたらせるパセリ。

7月8日。晴れた夕方、木漏れ陽に揺れるパセリ。

7月9日。雨上がりの朝、花にのぼり、のんびり葉を食むパセリ。

拍手

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
Template by repe