はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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土のなかは、びっくり箱

花を植えようと、土を掘っていて、またも掘り当ててしまった。
今度は、百合根ではない。顔を出す前のツクシだ。
「わっ、びっくりした」
形や色が何かの幼虫のようにも見え、生き物を掘り当ててしまったのかと驚いたが、それはほんの一瞬。すぐにツクシだと判った。見えない土のなかにも、確実に春はやって来ているのである。
金子みすずの詩『星とたんぽぽ』を思い出し、つぶやいてみる。
「見えぬけれども、あるんだよ。見えぬものでも、あるんだよ」
土のなかは、まるでびっくり箱だ。掘っているうちに、クワガタか何かの幼虫も顔を見せた。

嫌な知らせでなければ、驚かされるのは嫌いではない。小説を好んで読むのも驚きを求めているところがある。日々の生活のなかでの小さな驚きは大歓迎だ。歓迎されないとは知りつつ、ドアの前に立ち「わっ!」と如何にも単純な驚きを家族に与えるのも好きで、嫌がられてもいる。

花を植え終えて、ただ土を掘り花を植えるだけの作業のなかにも、小さな驚きがあり、こうして楽しませてもらっているのだなぁと空を見上げた。
季節に目を向けずにいる時間も多い毎日のなか、めくり忘れた日めくりのように意識が止まっていても、季節はきちんと進んでいる。そして、時々ドアの前に立ち「わっ!」とこちらを驚かせては「びっくりした?」とでもいうかのように、得意げに笑うのだ。

ポストの横に、サザンクロスを植えました。蕾が丸くて可愛いんです。

ツクシも小さいけど、もっと赤ちゃんの頃があったんだね。

お水をあげていて、ぴょんと飛び跳ねたのは今年初めて会ったカエルくん。

庭では、4年ほど前に植えた1mほどの背丈の桜が、咲き始めました。

ちらほらとしか咲いていないので、余計に1輪の美しさを感じます。

いつのまにか、春蘭も、静かに花開いていました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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