はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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雪のなかに聴いた着信音

しんしんと降り積もる雪のなか、上の娘がバイトに行くと出かけて行った。それも更に北に向かってだ。何事もないだろうとは思いつつ、心配する気持ちは胸のなかに居座っている。夫と新聞の記事などについてしゃべりつつ朝食を食べていると、忘れたような気にもなるが、ラジオから流れるメロディに、不意にハッとし耳をすませる。そして、違うと判りホッとする。ケータイの着メロに似た音が、混じっていたのだ。

「あれ、電話?」と、ハッとする瞬間は、今までにも経験してきた。
実家のダイヤル式黒電話の時でも、ひとり暮らしにと選んだ真っ白なプッシュホンでも、結婚し使っていた平たい形になった電子音を奏でる電話でも。
同様に音楽のなかに、同じ音、または似た音が混じっていると、反応してしまう。何度も聴いた好きな曲なのにもかかわらず、つい同じところで、ハッとしてしまう自分を笑ったり、その電話に似た音に、わざわざ耳をすませて判別し、にやりとしたりしたのを、懐かしく思い出す。

今も、車中で新しいCDを聴いたりすると、オルゴール音にしているわたしのケータイの着メロに似た音が混じることが多い。昔の黒電話のベルより、今時の着メロの方が、多くの音楽に混じりやすいだろうし、CD化される音楽の方だって進化している。ハッとする瞬間は増えただろうが、その驚きは、昔ほどではないようにも思う。雪だってたまに積もるから大騒ぎになる訳で、雪深い地方では、驚きもせず騒ぎもしないのだろう。

1日じゅう降りしきる雪を眺め、ふと、ひとひらひとひらの雪が音を持っていたらと想像した。そしてすぐにその想像を打ち消した。しんしんという擬音に込められた静けさはなくなり、多種多様な音の応酬に、参ってしまうだろう。時代が移り変わっても、やはり雪には、しんしんと降ってほしい。
娘は、途中まで夫に迎えに行ってもらい、ぶじ帰還した。そして夜が更けても、雪はまだまだ、音もなくしんしんと降り積もるのであった。

北側の窓から見える木で、アカゲラが懸命に餌を探していました。

午後4時。見下ろした堰沿いの道。雪掻きをする人もいません。

西側の窓から。薪にするために積んだ丸太が、埋もれています。

駐車場。車達は、すっかり、かまくらの振りを決めていました。
関東甲信越では、16年ぶりの大雪だそうですね。
みなさま、どうぞお気をつけて。



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水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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