はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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炬燵に馴染むまで

ふいに寒気がして炬燵を出した。出したといっても夏の間もリビングで活躍していたテーブルに炬燵布団を掛けるだけだ。試運転し、アールグレイの紅茶を淹れて温まった。シーズン関係なくここがマイパソの定位置だが、炬燵の魔法に囚われ、さらに動けなくなるのは見えている。
何年か前まで炬燵は置かなかった。何故か。子ども達が炬燵布団に食べこぼすのが嫌だったからだ。しかし末娘が小学校の高学年になった頃、炬燵が欲しいねという意見が家族の中からぽつりぽつりと出始め、購入に踏み切った。
末娘は新しくやって来た炬燵さんに馴染めず、足を入れるまでに1週間かかった。もちろん今ではずいぶんと経験を積んで大人になったが、初めて体験することには慎重になるタイプなのだ。小学生だった彼女は、1週間触ったり炬燵布団の外側に寝転がってみたりして、ようやく炬燵さんとお友達になった。
 
すぐに新しい環境や初めてのことに、馴染めたり挑戦できたり楽しめたりする人もいるが、わたし自身そうではない。だから、ゆっくりでいいと思っている。ゆっくり馴染んで、何度か確かめて挑戦していけばいい。
 
しかし、こと電子機器に関しての彼女の馴染み方は異常に速い。我が家でブルーレイに録画したものを移すことができるのも彼女だけだ。もう電子機器=お友達なのだ。アイスが食べたいのに冷蔵庫が開けられなくて「ピンポーン、ピンポーン」と冷蔵庫を見上げ呪文(?)を唱えていた2歳の彼女は何処へ行ったのやらと、炬燵に入り感傷に浸った。

今、炬燵布団にこぼすのは大人だけ
ビールとかワインとかウィスキーとか日本酒とか……

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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