はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ひとりランチの親子丼

出先で、ひとりランチに親子丼を食べた。
娘達が、東京で暮らすようになってから、そう言えば、親子丼を作っていない。帰省してきたときに親子丼をリクエストするのは、決まって息子と末娘だ。上の娘は、スパイシーな味を好むようになったせいか、チゲ鍋などを食べたがる。そして息子は、もう5年ほど帰ってきていない。
我が家の親子丼は、親子丼鍋などは使わず、大鍋でたくさん作る。テーブルの真ん中にどんと置き、それぞれがご飯をよそった茶碗やらどんぶりなどにかけるのだ。半熟、というよりももう少しやわらかめにするのが、我が家の味。三つ葉は一束分豪快に散らす。
その親子丼を、スプーンで食べるか、箸で食べるかで、夫とは意見が分かれた。わたしは、スプーン派。食べやすいから、というのが理由だ。夫は、箸派。蕎麦屋にスプーンはない、という理屈だ。もちろん、それぞれ好きな方で食べる訳だが。
ランチをした店は、蕎麦屋ではなく和カフェだったこともあり、木製のスプーンがついていた。ちょっとうれしくなる。

親子丼には、スプーン vs 箸だけではなく、様々なことを思い出す。夫の帰りが遅い日には、子ども達が食べた親子丼の残りに卵を落としなおし、酒の肴として出していた。だがある日、昼食に家族そろって出来立てを食べたときに、彼はひどく驚いた。
「出来立てって、こんなに美味しいの? 違う食べ物じゃん」
それから彼は、親子丼を作るたびに言うのだ。
「出来立て食べさせてもらったことないから、うれしいねえ」
わたしは呆れ顔をする。いったい何回食べて言ってるの? と。

末娘とは、二人して読んだ中村航の小説『あのとき始まったことのすべて』(角川文庫)にでてきた「親子丼できたどーん」と言って笑うのが常になっていたし、家族のなかで、翌朝残りの親子丼は早い者勝ちというルールまででき、けっこう緊迫感をみなが感じていた。親子丼にはあまり興味を示さない上の娘が一人勝ちしたときには、夫がけっこう本気でムッとしていたっけ。
「ひとりで食べていても、家族がいるってことだよなあ」
ひとりランチの半熟親子丼に、ほっこり胸が温かくなった。

和カフェの親子丼は、少し甘めでしたが、半熟に満たない卵がgood!
少しの三つ葉と、海苔がのせてありました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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