はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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こだわりの蕎麦屋、こだわりの木の器

ゴールデンウイークはのんびりと家で過ごした。出かけたと言えるのは、同じ北杜市は隣町の隣町、高根町の蕎麦屋へ行ったくらいだ。
『やつこま』は、このところのお気に入り。平打ちの蕎麦にこだわり、山葵も注文されなければ出さない。本来の蕎麦の味を味わうには、山葵抜きで食べるべしという店主のこだわり抜いた姿勢を表している。まずは蕎麦つゆにもつけずにじっくり嚙んでみてほしいと、メニューに添えがきしてあるくらいだ。

そのこだわりは、器にも徹底していた。
「この袴、久しぶりに見たなあ」と、夫の友人。
薪割りに来た夫の友人と連れ立って暖簾をくぐったので、ふたりにビールを勧めたのだが、大瓶のスーパードライが袴を穿いていた。
「木のグラスが冷えてるのって、うれしいよね」夫も、喉を鳴らした。
蕎麦を待つ間に出された焼き味噌は、竹をくり抜いた器ごと焼いてある。
「見て、この箸置き、小枝だよ」
箸も木なら箸置きは小枝。見れば、ランチョンマットも、蕎麦つゆの器も、天麩羅の皿も、塩を持った匙も、すべて木か竹でできていた。
「すごい、こだわりだねえ」
こだわりの蕎麦をこだわりの器ですすりながら、矯めつ眇めつ器を愛でる。木の軽さと温かみを手に感じる。木を感じ始めると、何も考えずに座った椅子も、テーブルさえもが木だったと思い至る。

そのうち、食卓に陶器がないということに、ふっと不安になった。
木と竹。森や竹林の風景を容易に思い浮かべられる、器達。しかし、いつも使っている陶器の器は、もともとのものなど思い起こすこともなくなってしまったが、土だ。言い替えれば、地球。それを、人の手でこねたものなのだ。
風に揺れる竹林。天に伸びゆく大木。それを生み出していく大地。「道具」とひとくくりにできない大きさを、吹き抜けていく風を、木と竹の器に、そしていつも使っている陶器の食器達に、ひととき感じた。

まずはビール。大瓶の下に穿かせる袴も、コースターも木製です。
残念ながらわたしは、運転手に徹しました。

竹をくり抜いた器。味があります。
焼き味噌には、蕎麦の粒と葱も入っていてまろやかでした。

本当に何もかも、木と竹でできています。箸置きの小枝、いい形。
つややかな蕎麦の入った器も、磨き上げられた木です。

野菜ときのこの天麩羅。籠のような、これも木の器。
山葵はお持ち帰りができるよう、下にビニール袋が置いてありました。
山葵おろし器は、鮫の皮。森の中に迷い込んだ、鮫?



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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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