はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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渇きに、気づいて

いつの間に、渇いてしまったのだろう。
このところ、本を読めずにいることは、うすうす気づいていた。気持ちがざわついて、落ち着いて本を開く気持ちになれなかったのだ。

久々に本屋を闊歩し、そんな、気づかずにいた小さな渇きに気づいた。
「読みたい本が、見つからない」
突き付けられた事実に、愕然とする。小さなことと思う人も多いだろう。だがわたしにとって、海よりも空よりも、大きく大切なことなのである。
30分ほど、本屋を歩き回った。
「伊坂を再読しようか」「川上弘美の読んでいない小説もある」
考えに考え、ようやく手に取ったのは、恩田陸の『朝日のようにさわやかに』(新潮文庫)短編集なら、恩田陸なら、読めるだろう。

自分的ルールに反し、表題作のラスト1編から読み始めた。
思い出せそうで思い出せずにいた、ずっと引っかかっていたものを、不意に思い出した瞬間を描いている。ミステリー要素が微かに匂う、独り言に似た掌編だった。

それでも久しぶりに読んだ初めて読む小説は「本っていいなぁ」という気持ちを、わくわくする心持ちを思い出させてくれた。
いつの間にか渇いてしまった川に、水が流れ始めた。堰を切るというような圧はないが、水は確かに流れ始めたのである。

珈琲屋さんで読む本は、家で読むのと違う感じがします。

「オランダのビールに、グロールシュという銘柄がある」から始まる
短編でした。カルディに寄ってみましたが、並んでいるのは、
ベルギービールばかり。イングランドビールも1本買いました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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