はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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『いつかばったり』

二十歳の末娘が出演する、芝居を観に行った。
Aqua mode planning という劇団のリーディング公演に、役者として参加させてもらったのだ。3作の短編戯曲を続けて行うオムニバス作品で、公演名は『おわりのはじまりのつづき。』
彼女が演じたのは、一つ目の『いつかばったり』という短編劇詩だ。
脚本は劇団アマヤドリの広田淳一で、男優とふたり、椅子に座ったまま脚本を「読む」というカタチの芝居だった。それは、こんなふうに始まった。

今までいろんな人たちと出会ってきたけれど、まだ出会ったことのない人、というのがこの世界には、まだまだ、たくさんいて、その中には出会ったらきっと楽しい、とても素敵な、うまい酒の酌み交わせる、ものすごく趣味の合う、ずっと一緒にいても疲れない、ような、そういう人たちがたくさんたくさんいるのかもしれなくて。 そんな人たちと、どうにかして、いつか、ばったり。

テーマは、出会いだ。主人公は、自問自答する。そんな「いつかばったり」がないのは自分に「人を見る目」がないのではないかと。

やっべ。どこで落として来たんだろう? あたしの「人を見る目」。
そもそも人を見る目って何? どうにかして手に入れられるものなんだろうか? 人生経験とかいっぱい積んで、人間観察とかいっぱいして、あるいは、どっかに売ってたら結構いい値段でも買うのに。人を見る目。買うな。買っちゃうな、こりゃ。27万までなら出す! なぜなら、普通運転免許証よりも私は人を見る目が欲しいから!

若いんだよなぁ、彼らは。と思いつつも、まだまだ自分にも、そんな「いつかばったり」があるかも、とも考える。そしてそれ以前に、今「美味い酒の酌み交わせる」人達とのこれまでの出会いを思うのだった。

『いつかばったり』が「はじまり」なら、2つ目の演目『まだ、わかんないの。』は、震災のあとずっと会っていなかったもと恋人の消息を探す「おわり」が、3つ目の『ハイパーリンくん』は、知識を繋いでいく先生と生徒の「つづき」が、テーマとなっていた。
終わり、始まり、そして続きは続く。普段は考えてもみないことだが、そんな確かで不確かなモノ達のなかを、わたし達は浮遊し続けているのだろう。

自由創作空間をレンタルする、西武池袋線江古田駅近くの兎亭にて。観客は10人ほど。でも演じる彼らは、いいものを創ろうと眼を輝かせていました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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