はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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途方もない小ささに

ほんとうに、春が来た。そう感じる瞬間が、訪れた。
ウッドデッキに、我が家の土地に住むアマガエル達が上がってきたのだ。
わたしが勝手に「けろじ」と呼ぶ彼らは、ウッドデッキの端っこの日陰で、じっと動かずにいた。日陰であるが、日向ぼっこ、という言葉を思わせる趣である。可愛い。

体長2cmほどのけろじ達。重さにしたら、人と比べてどのくらいの比率になるのだろう。調べれば 1gにも満たないらしい。千倍してようやく1kg。同じ大きさの空気の粒を吸い、息をしているとはおもえないほどに小さい。その小ささは、宇宙を想像するときに感じる途方のなさを感じさせる。
このほんの小さなもの達が、自分で考えで、あるいは衝動のままに、ウッドデッキに登ってきたという事実。それに、わくわくする。

もしかすると彼らは、人よりもずっと強く「生きている」ということを感じているのではないだろうか。小さな頭に、心に、空気に触れる緑色の肌に。
肌に触れる空気の粒は、たぶん、わたしのそれよりもずいぶん大きいのだろうが、その大きな空気の粒を吸い、虫を食べ、身体が大きくなるごとに脱皮して、それを静かに受け入れ生きている。そんな彼らを見ていると、純粋に「生きている」のだよなあと思うのだ。

デッキの下から出てきたばかりで、背中が黒いけろじ。

真緑の、でも、まぶしそうに眼は半開きのけろじ。

黒と緑の真ん中で、微かに笑っているけろじ。

これは、去年の夏のけろじ。雨で、のびのび遊んでる~。



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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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