はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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カナダと日本のディスタンス

久しぶりに、カナダにいる上の娘とスカイプする約束をした。
3か月ぶりくらいだろうか。しかし、何ということであろう。夫もわたしも、2日前にしたその約束を、すっかり忘れていた。言い訳をすれば、会社の決算直後で仕事が立て込んでいたのだ。
「ごめん、忘れてた!」
10分後、あわててコールすると、娘はすぐにパソコンに顔を映し、呆れたように言った。「だと思ったよ」
「元気?」「うん。元気」「元気?」「うん。元気」
そこへようやく夫が到着。「ごめん、夫婦ふたりして忘れてた」
「うん。だと思った」娘は、クールにただ肩をすくめる。

カナダで暮らす娘の友人達に言わせると「アンビリーバボー」なのだそうだ。スカイプの約束を忘れていたことが、ではない。何か月もスカイプせずにいる親子が、である。遠くに住んでいて会うことはできなくても、パソコン上のテレビ電話がどんなに味気なくても、それでも毎週、会話をするのが家族、という感覚なのだという。
カナダと日本の違い、という話ではないのだろう。海外と日本、というのでもない。同じ日本の家族でも、その距離の取り方はそれぞれだ。では我が家は、その距離が遠い方なのだろうか。いや、それもちょっと違うかな、と考えた。カナダは遠いが、娘との距離が遠いと感じたことはない。それって「距離」の取り方というより「間」の取り方なんじゃないかな。お互いがちょうどいいと思える「間」の取り方ができれば、いい関係でいられるってことなのかもと。
まあ、今のところ彼女がカナダでの生活を楽しんでいて、少なくとも毎週スカイプをしたがっている訳じゃない、ということだけは判っている。多分互いの距離の取り方が上手く作用しているのだと、互いに思っているということも。

「でさ、何か忘れてない?」1時間ほど喋ったあと、娘に言った。
「えっ? んー? あ、誕生日おめでとう!」折りしも夫の誕生日だったのだ。
うーん。距離の取り方、間の取り方云々ではなく、これはもう単純に、ぼんやり親子というだけのことなのかも知れない。

娘が旅にでてから、あとひと月で1年経ちます。
彼女が出かけたときには、すっかり夏だったよなぁと思い出しました。
庭では今、様々な花が咲いています。深紅の薔薇も綺麗に咲きました。
そうやって庭を見回すと、夏の準備をしているかのように見えてきます。

ヤマボウシの白い花は、2階のベランダからよく見えます。

シモツケ。10年ほど前、末娘が小学校でもらった苗を植えました。

ラベンダーは、道路沿いの軽トラの横で咲いています。
カナダでワーキングホリデー中の娘のブログは、こちらです。
最近『世界新聞』というサイトにも旅するライターとして記事アップ中。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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