はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[1108]  [1107]  [1106]  [1105]  [1104]  [1103]  [1102]  [1101]  [1100]  [1096]  [1099

一瞬一瞬を積み重ねて

週末、5月の終わりの日。居酒屋で、社長である夫と打上げをした。
会社の21期、21年目がぶじ終わり、22期の始まりである。末娘がお腹にいるときに起ち上げた会社は、彼女と同い歳。娘は秋に21歳になる。

看護婦だった母が定年で仕事を辞めたのを機に、わたしが経理の仕事に着いたのが、末娘が1歳のときだった。当時は、今のようにパソコンを使ったところで自宅でできる仕事も限られていて、出勤する日も必要だったのだ。

その頃の記憶も、もう曖昧になってしまったが、はっきりと覚えていることがある。あれは娘が2歳になるかならないかの頃だったと思う。母が来る = わたしが仕事に行く、というのが判っていたのだろう。聞き分けよく、おばあちゃんが来たことを喜び、すぐに母と遊び始めるのが常だった。そしてわたしが「行ってくるね」と声をかけると、ぐずりもせずに手を振った。だが、その手を振る姿は、いつも後ろ姿。わたしを見ようとしないのだ。
「我慢してるんだな」
あの頃は、そんな娘の後ろ姿に見送られ、出勤したものだった。

そんな一瞬一瞬を積み重ねて、21年。呑めば酒も深くなるはずである。

姫筍と蕗の土佐煮です。わかめもたっぷり入っていました。

熱燗は、夫がオーダーした「大七」福島のお酒です。

稚鮎の唐揚げには、香ばしく揚げたコシアブラも。

本鮪のすじ焼き。脂がのっていて、ほろりとやわらかでした。

拍手

share
Template by repe