はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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灰をかぶった2週間前の新聞

引っ越しでもないのに、2、3週間前の新聞に見入ってしまうことがある。
薪ストーブに、火を入れ直す時に使う、新聞である。
特にスポーツ欄などは、見出しが面白く「そうだった、そうだった」と手に取ってしまうことが多い。夫のように、スポーツ欄を細部まで読むことはほとんどないのに、だ。

昨日も「ああ、箱根駅伝かぁ」とか「高校サッカーの準決勝のPK合戦は、夫と観たなぁ」などと思いつつ新聞を破き、焚き付けにした。
「お、本田だ。そう言えば夫が、話してたっけ」と、読み始める。
10日の新聞には、サッカーのイタリア1部リーグ、セリエAのACミランに移籍し、背番号10番をもらった本田圭佑の記者会見が載っていた。
本田が小学校の卒業文集に「セリエAで、10番をつけて活躍する」とかいていたことを、夫から聞いてはいたが、読んではいなかったので目を通した。
「夢に向かって、まっしぐらに歩いて来たんだ」と、感心したのは、2週間ほど前のことだったか。
その後2試合目で初ゴールを決めた本田も、言葉の壁など、まだまだ試練のなかに居るようだ。長い長い2週間を過ごして来たかも知れない。

たった2週間だが、世の中、動いているんだなぁと実感する。そして、繰り返しの毎日のなか、わたしも少しは動いているのだろうかと、突然、不安になる。そんな不安に冷たく浸かりつつ、灰をかぶり取り残された2週間前の新聞のような自分を見つめ、また、静かに揺らめく炎を見つめた。

夫のグローブはかなり年季が入っていますが、大切に使っているようです。

冬の日差しのなか、ようやく機嫌を直して、燃え始めた薪ストーブ。
周りは、灰だらけ。「灰かぶり」は「シンデレラ」の語源ですね。
彼女が常に灰だらけになって働き「灰かぶり」と呼ばれたとはグリム版。
日本で有名なストーリーは、フランスのペロー作のものだとか。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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