はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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電気ストーブの罠

洗面所の暖房は、電気ストーブを使っている。
カーボンヒーターのスリムタイプと呼ばれる細長く背の高いもので、すぐに熱を発光してくれるので、使う時だけつけるようにし、省エネにもなる。風呂に入る前につけておけば、上がった時に暖かく、重宝している。

その電気ストーブを使うに当たり、今年は失敗を重ねた。
一度目。やはり風呂に入る前に、つけておこうとしたのだが、裸で上がると、洗面所は冷たいままだった。コンセントを差し込んだはいいけれど、スイッチを入れ忘れた。わたし的には、これはよくある失敗だ。一つ(コンセントを差し込む)を済ませた安心感から、次の手順(スイッチ)を忘れたのだ。
銀行の窓口で、通帳をカバーから外した安心感から、通帳ではなくカバーを渡してしまい、バツの悪い思いをしたことを思いだす。
二度目。今度こそと思っているので、もちろん、コンセントを差し込み、スイッチをオンにした。浮き浮きと風呂から上がると、しかし、電気ストーブは、冷たくしんとしていた。壊れたのか? 否。差し込んだコンセントを見ると、それは夫が使うドライヤーのコンセントだった。
冷蔵庫を開け、マヨネーズを出したとばかり思っていたら、食卓で手にしていたのはケチャップだった時の悲しさと似ている。
そして、三度目の正直で、ようやく電気ストーブのついた洗面所に風呂から上がることができたのだった。生きていると、様々なところにトラップは仕掛けてあるものなのだ。全くもって、信用ならない。電気ストーブが? 否。もちろん、自分が、である。被告、電気ストーブも言っている。
「罠など仕掛けていませんし、仕掛けようという気さえありませんでした」

「その点、薪ストーブは、いいなぁ」
薪を入れて、火をつける。そこにはコンセントもプラグもスイッチもない。いたってシンプルだ。
しかし、その作業は電気ストーブの数十倍もの労力を必要とする。薪を運ぶのもそうだが、機嫌が悪いとなかなか燃え始めてくれず、火を入れてから3時間は部屋も全く温まらない。常にご機嫌伺いをし、薪を入れ足さないと消えてしまう。そういう自己主張の強いたいへんさに、わたしさえもが忘れずに使える所以があるのかも知れない。

まあ、どちらにしても自分を過信せず(過信する要素は何処にもないのだが)、気をつけて使わせてもらい、暖かい冬をすごしたいと思っている。

機嫌がいい時の薪ストーブ。がんがん燃えています。上で回っているのは、
ストーブの熱で回るタイプの温風機。その熱を部屋に送ってくれています。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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