はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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耳は記憶をひも解いて

「せつえん、だ」
朝7時前、駅まで送る車のなかで、富士山を見て夫が言った。
「せつえん、って何?」と、わたし。
「雪が風に飛ばされて、煙みたいに見えるやつだよ。雪煙」
昨日の朝は、それほどに風が強かった。八ヶ岳にも、八ヶ岳下ろしを吹かせる雲が、べったりと張りついている。
「春一番、じゃあないね」「完全に、北風だ」

目覚める前も、夜中じゅう、家が揺れるほどの風が吹いていた。眠りも浅く、様々な音が聞こえる。「あれ?可笑しいな」と思うような音がしても、半分眠りのなかにいて起きて確かめようとは思わない。
一昨日は、玄関でバスケットボールをドリブルする音が聞こえた。上の娘は小学生の頃、バスケをやっていて、よく玄関でボールをついていた。しかし、その娘は今、カナダにいるはずだ。はっと気づく。夫が階段を降りる音だった。
そして、昨日の朝浅い眠りのなかで聞いた音は、水道水がちょろちょろと流れている音だった。「蛇口がちゃんと閉まってないのかな?」だが、朝確かめてみても、何処からも水は漏れていない。それでも、音はやむ様子はなく、夢のなかで聞いた訳でもなさそうだ。耳をすませて音の方向を確認する。外からだった。薪小屋の屋根に貼ったプラスチックの波板が壊れ、それが北風に揺られて鳴いていたのだ。「キー」と「チー」の間のような、人間が発するのは難しい音がしていた。

犯人が割れ、全く違う音なのに、バスケットボールの音だと思ったり、蛇口の閉め忘れだと思ったりする自分を笑った。どうせなら、もっと違う音をききたかった。例えば、小川のせせらぎとか。けれど、わたしの耳は、しっかりと自分の記憶をひも解いて判断していたのだ。
「次は、あり得ないことを想像してやるぞ!」
意味なく、闘志を燃やしたのだった。

南側の薪小屋ですが、八ヶ岳下ろしがまっすぐに吹いてくる場所にあります。

アップにすると、こんな感じ。犯人は、意外な場所に居る!

午後1時の富士山。朝のような雪煙は見られませんでしたが、
雲がいい感じにたなびいていて、綺麗でした。

八ヶ岳を覆った雲が、風に飛ばされていきます。
夕方には、北風もやみました。薪小屋の波板の音も、もうしません。

やっぱ、八ヶ岳って綺麗! 個人的には、富士山より綺麗だと思います。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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