はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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トマトが赤くなると

トマトが赤くなると、医者が青くなる。
そんな諺が、ヨーロッパにはあるそうだ。
夏にトマトを食べれば、医者いらずという意味だろう。それだけ栄養価が高いということか。まさに栄養満点と、自らアピールしているようなトマトをいただいた。プチプチトマトだが、枝に鈴生りになっている。捥ぐと、まだまだ枝にくっついていたかったんですとでも言うかのように、ぷちっとはじける。そのまま口に入れると。甘い。甘いが、青臭いような野菜の味がしっかり残っている。つんと葉の、茎の匂いもする。その匂いは土の匂いとも通じている。

小学校のときの仲良しが、八百屋の娘だった。
東京でも畑や林の多い不便な地区で、彼女のお父さんは、軽トラックで野菜を売って回っていた。今でも覚えているのは、近所の意地悪婆さん(笑)と八百屋さんが口論していたシーンだ。
「トマトはね、青い方が美味しいんだよ」とお婆さん。
「いや、赤く熟れたトマトの方が、そりゃあ美味いでしょう」と八百屋さん。
「あんたは赤い方を売りたいだろうよ。売れ残ったら腐っちまうからね」
「いやいや、そういうことを言っているんじゃあなくって」
「そういうことだろうよ」

お婆さん、どうして八百屋さんに意地悪するんだろう。
子ども心に思ったのは、そんな当たり前のことで、トマトが歩いて行く先の道は見えなかった。
今は思う。青いトマトを買い、熟れるまで常温で置いておくもよし、すぐにかぶりつくなら、真っ赤に熟れたトマトを買うもよし。
ただ、もう子どもじゃない、いい大人になったわたしが、あのときの二人の前に立ったとしても、果たしてそんなことが言えるのだろうか。
思い出すうちに、あのときには判らなかったが、お婆さんと八百屋さんが、半ば楽しみまじりに口論していたようにも思えてくる。
お二人とも、わたしの親ほどのお歳だと思うけれど、お元気なのかな。

枝についているだけなのに、趣きがありますね〜。

たらふく食べてからピクルスにしました。来週も楽しめそうです。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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