はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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大人になりそびれて

イタリアンパセリの葉に、芋虫を見つけた。
「ちょっと。食べないでよね」
と言いつつも、手で触ることはできず、イタリアンパセリの茎を千切り、隣の林へと移動してもらった。移動の間も動かなかったので、のんびりしたタイプだと思っていたが、林に降りた途端、チビ蟻に追いかけられ、猛スピードで逃げる、逃げる。シャクトリムシ仕様の歩き方なので、猛スピードと言っても知れてはいるのだが。

ネット検索してみたら『オオシマカラスヨトウ』という蛾の幼虫だとわかった。幼虫は黄緑色も鮮やかで美しいが、大人になると黒が勝ったモノトーンの蛾になる。お世辞にも綺麗とは言い難い姿だ。
「大人になんか、なりたくない」
芋虫も思うのだろうか。それとも早く自由に飛べるようになりたいとでも思っているのだろうか。

今月23歳になった娘は、言っていた。
「23歳って十分大人だと思ってたけど、自分がなってみると全然違った。全く大人とは言えないよ」
そうだねと、わたしも受け合った。
「お母さんだって、50歳過ぎた今でも大人になんてなれてないもん」
そうだねぇと、何故か娘も受け合った。
ここで言う大人というのは、自分が抱え育ててきた大人のイメージのことだ。ハイヒールがかっこよく履けるとか、飲み会で「生中おかわり!」と誰よりも早く言わないとか、運転中『オブラディ・オブラダ』を10回リピートして聴かないとか、「お風呂入るの面倒くさいよー」と娘に向かって駄々をこねないとか。そういった自分のなかの大人のイメージ。
大人の階段、いつ踏み外したんだろうか。わたしもいつか、大人になれる日が来るのかな? もう、ムリか。

イタリアンパセリを大事そうに抱えています。美味しいのかな?
達者で暮らせよー。玄関の外灯にお礼言いに来なくていいからねー。

イタリアンパセリの蕾です。花火のような不思議な形。
隣の林に飛んだ種が芽を出して、たくさん咲きそうです。
写真に撮った分は、ランチのサラダに入れました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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