はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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茗荷の花

5日ほど留守にして帰ってくると、庭の茗荷がたくさん花を咲かせていた。薄い黄色の控えめな雰囲気の花だ。庭を歩くと、ヤマボウシは赤い実を落としているし、花を咲かせたワレモコウには夏トンボがとまっている。テッポウユリは蕾を膨らませ、重そうにうつむいている。

「季節は、流れているんだな」
そう思った瞬間、不意に、今がいつなのか判らなくなった。頭が真っ白になり、何月なのかも考えられなくなる。脳内フリーズ。たまにこういうことがあるのだ。日々、茗荷を食べ続け、こういうことになった訳ではない。子どもの頃から思考が飛ぶ瞬間は、たまに経験してきた。それが授業中だったりすると、ひどく叱られた。今わたし自身があのときのわたしを前にしたとしても、しょうがないぼんやりさんだなあと呆れることだろう。
こういうことは、誰にでもあることなのだろうか。それとも。上手く訊くことができず、いまだ誰にも訊いたことがない。

居間のカレンダーの前に立ち、記憶を取り戻すべく、今日の日づけを探す。
「ああ、8月に入ったんだ」
声に出して言い、記憶も思考も戻ったことを確認する。
こうして真っ白になった瞬間、いつも考える。もし戻ってこなかったら、と。鍵をかけてしまっておけないものって、けっこう多いのかも知れないと。

茗荷畑の葉っぱの下でひっそり咲いています。綺麗です。

収穫した茗荷は、泥だらけ。植物は、土のなかから芽を出し、
花を咲かせるんだよなあと、実感する瞬間です。

洗うと、輝いて見えます。実を刻むのも楽しくなります。

鯵の茗荷酢味噌和え。白髪葱もたっぷり入れました。
花はあまり味がしませんが、もったいなくて、いつも食べちゃいます。

もちろん冷ややっこにも。京都は男前豆腐。しっかりとした旨味です。

茗荷の葉っぱには、大きな蝉の抜け殻が。

ウッドデッキの陽影では、けろじが涼んでいました。

ヤマボウシの赤い実が、レンガの上に落ちていました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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