はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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縦野菜アスパラガス

薪ストーブを燃やしていると、当然のことだが、灰が出る。肥料になるので庭に撒いたりもするが、撒ききれない分は、家庭菜園をしているご近所さんなどに貰っていただいている。今シーズン最後の灰は、農家さんが分けてほしいと申し出てくれたので、バケツ一杯差し上げた。
「バケツは、ついでのときに玄関にでも置いておいてください」
そう言って渡したのだが、留守中に返ってきたそのバケツには、採りたてのアスパラガスがいっぱい立っていた。よく太ったアスパラだ。
「おーっ」と、夫とふたり、思わず歓声をあげる。
わらしべ長者ならぬ、灰でアスパラ長者。嬉しいお返しだ。
我が家の庭でもアスパラは採れるが、1本採っては食べるくらいの量。今夜は思いっきりアスパラを食べようと、きっかり1分硬めに茹で、味見した。うーん。口に広がる春の味。複雑な味つけは不要と、アスパラが言っている。マヨネーズと共に食卓に出し堪能した。

ところでアスパラガスは「縦野菜」なのだと最近知った。
縦に伸びるものだけに、横に寝かせて保存すると起き上がろうと消耗し、味が落ちるらしい。それがアスパラの性(さが)なのだとしても、冷蔵庫のなかで必死に起き上がろうと消耗しているアスパラを思うと、不憫である。今回は保存する暇もなく食べてしまったが、これからは冷蔵庫に入れるときにも縦にして入れようと誓った。
そして、もしかすると人にも、縦人間、横人間があるのだろうかと考えた。
あるとすればわたしは・・・と考えて、それ以上考えるのはやめた。消耗するだけだというのが目に見えていることは、しない性質なのだ。
そう考えるとアスパラは、ずいぶんと偉い野菜のように思えてきた。

これは、我が家の庭で少しだけ収穫しているアスパラガス。
にょきっと出てくる様子に、生命力の強さを感じます。

ぽりっというくらい硬めに茹でて、素材の味を楽しみました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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