はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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話すほどのことじゃない

川上弘美の小説を久しぶりに読んでいる。ガールズトーク小説と帯にかかれた『これでよろしくて?』(中公文庫)だ。その中に共感する言葉があった。

立木雛子は、一瞬黙る。それから頭をふるふると振り、
「いえ、話すほどのことじゃ、ないんです」と答えた。
(話すほどのことじゃ、ないのよね、たいがいのことは)
胸のなかで、わたしは立木雛子の言葉に頷く。
(でも話すほどのことじゃない、ことの方が、説明しやすい悲劇、よりも、むしろ後になってじわじわと効いてきちゃうのよね)

「うんうん、そうだよ。話すほどのことじゃないんだよ、たいがいのことは」
わたしも主人公にならい、うなずきつつ考えた。
だって、昨日1日だけだって、話すほどのことじゃないことだらけだよ、と。

たとえば、スーパーに買い物に行き、カートに弁慶の泣き所をぶつけて青たんができたこととか。また、たとえば、それを夫に話すと「どんくさい人のやることは」と呆れられたこととか。「えーっ、なにそれ。ちょっとくらい心配してくれてもいいんじゃないの?」と思いつつ言わなかったこととか。
夜、我が家でお隣のご主人と飲み、話してる途中で何を言おうと思ったのか忘れてしまったこととか。彼が漬けたという糠漬けがやたら美味しく、昔は糠漬け漬けたこともあったなぁと思い出したこととか。いろいろ思い出しつつ飲みすぎて、つぶれて先に寝ちゃったこととか。
また、たとえば、夜中に目が覚めしばらく眠れずにごろごろしていたら、隣のベッドから寝言が聞こえてきたこととか。それが「餃子」の一言のみだったこととか。しかしその「餃子」が幸せに満ち満ちた一言だったこととか。まるで「餃子」お、焼き立て! あるいは「餃子」わ、2個おまけついてる! といった感じだったこととか。それを聞いて、くつくつ笑いながら、安心して眠りについたこと。とかとか。

塩加減が絶妙でした。色もきれい。

打ち立ての蕎麦を、我が家で茹でてくれました。
蕎麦の味が濃く、つやつやしています。めちゃうまでした。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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