はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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鉄のやわらかさを知る

気持ちよく晴れた土曜日。夫婦で、清里に出かけた。
夫の友人が『萌木の村』で鉄細工のワークショップをやっていて、それを見に行ったのだ。彼、三井亮さんは『鉄刻屋』さん。鉄細工のアーティストだ。

鉄細工体験でキーホルダーかペンダントを作れるというので、三日月の形のペンダントを作らせてもらうことにした。
皮の手袋をはめ、金槌を握る。まずは練習だ。鉄の台を叩く。
「もっと強く叩いてください」
アドバイスに従い叩くが、なかなか思うような場所に振り下せない。
それからバーナーで細い鉄の棒を熱した先を、実際に叩いた。
それをペンチで、三日月のカーブに曲げてもらう。
「三日月の形にするには、カーブの外側を叩いてくださいね」
叩いた場所が伸びるのだという。内側を叩いてしまうと、カーブが広がってしまうらしい。少し緊張しながら叩く。
そのあと、紐を通す部分を輪にするために熱をあて、彼が細く伸ばしていく。そして、鉄の棒からカットするのをやらせてもらった。片方が平たくなった金槌をカットする部分にあてて、金槌の平らな方を叩いていく。カットが終わると、そこからはプロの仕事。紐が通せるようにお洒落な輪っかを作り、ワックスを塗ってからもう一度焼いて蝋をとばし、仕上げてくれた。

鉄を叩いたのは初めてのことだったが、熱すれば鉄が硬いモノではなくなることはもちろん知っていた。それなのに、たった10分ほどの体験が、とても新鮮に感じられた。自分の力で鉄が形を変えていく瞬間、たぶん鉄のやわらかさを体感したからなのだと思う。それは、新鮮であると同時に「わくわく」と「小さな驚き」がないまぜになったような、ちょっと不思議な、今までに体験したことのない感覚だった。

この週末『萌木の村』の広場で行われていたイベントです。
『鉄刻屋』さんの作品は → こちら

銀の金槌と金の金槌、どっちがあなたの金槌ですか?
言うたびに、夫に嫌な顔をされるギャグです(笑)

うわー、まさにへっぴり腰。一生懸命叩いてたんだけどなあ。

輪になる部分を細く叩くために、熱しています。
火の色に焼けていますね。「あついよ」とかかれているのは、
金槌がしっかり握れる3歳のお子さんから体験できるから。
体験コーナーのこのバーナーで600℃くらいになるそうです。

カットした端を、やすりで整えているところです。

輪っかの部分を整えるために、また焼いています。

真剣な鉄刻屋さん。やさしく感じの好い彼ですが、腕が太い!
重たい鉄を叩く仕事をしているんだなあと、実感しました。

できあがった三日月のペンダント。うれしいな。

叩いたところの凹凸がが、いい感じ。世界に一つだけのペンダント。

『鉄刻屋』さんの看板です。もちろん鉄でできています。

『萌木の村』の『萌木窯』を拠点に、活動中だそうです。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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