はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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通り過ぎる道すがら

昨日の朝、いつものように夫を駅まで送った。その車中でのこと。
「いつも、ここ観察してるよね?」と、わたし。
そのからかうような言い方に、かちんときたのか、
「いいでしょう。見たって」と、夫。
いつも通る道の左側。林が切り開かれ、薪が積んである場所だ。薪を運び出す動力運搬車が置かれている。傾斜がきついなか、薪の長さも切りそろえてあることからプロの仕事だろうと、以前も話題になった場所だ。
「薪運搬車、欲しいなあ、いいなあって思ってるだけだよ」
たぶん買うことはないモノだが、気になるらしい。薪ストーブ生活は、彼の田舎暮らしの中心にあるのだ。

駅まで通り過ぎる道すがら、眺めるともなしに目に入ってくる様々なモノを見て、文章にするとちょっと気恥ずかしいようなことを考えた。
「人生みたいだな」と。
目に入って来ても気づかぬモノ。一瞬だけ目を留め次の瞬間には忘れていくモノ。いつも見つめてしまうモノ。そして、車を停めて対峙するモノ。そうやって通り過ぎていくモノのなかで、知ることも出会うモノも、ほんの一握りだ。その出会いはたぶん、偶然もいっぱいあるだろうけれど、結局はこうして自分で選んでいるんだろうな、と考えた。

帰り道、いつも車を停め、八ヶ岳の写真を撮る定点観測地点に寄った。昨日の朝は、冷え込んだせいか空気が澄み、山が綺麗に見える。
「気持ちいいなあ」
これまでも何度となく車を停めて対峙してきた八ヶ岳は、そのときどきのわたしの気持ちに寄り添ってくれる親しい友人の顔をしていた。

定点観測地点から眺める、昨日の朝の八ヶ岳です。

アップで撮った権現岳。螺旋階段のように見えるところが好き。

最高峰の赤岳です。アップで観るとごつごつしてる感じ。

通り過ぎてきた道を振り返ると、南アルプスの山々が。

向かいの田んぼには割烹着の案山子さん。ポーズに表情が感じられます。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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